2015年7月27日以前の記事
検索
連載

50年変わらない日本人の「生産性」は悪なのか?幸せと生産性を考える(2/3 ページ)

この連載では「生産性と幸せ」をテーマに考えていきます。そもそも生産性とは何なのか。私たちの日々の仕事とどう絡めればいいのか。私たち一人一人の幸せと生産性の関係についても触れながら、「なるほど、そういうことか」「これまでとは違う視点でも考えてみたいな」と思うきっかけになれば幸いです。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

良いはかどりをして「ありがとう」と言われたい

 話は少し変わりますが、あなたにとって、仕事が一番はかどる場所はどこですか? また、時間はいつですか?

 会社の机? カフェ? 自宅? 午前中? 夕方? それとも夜のほうが集中できる?

 ちなみに、私は「会社の机で午後」です。全く面白くないですね(笑)。カフェなどで集中しているときは、たいていは「切羽詰まっているとき」なので、それは外しました。

 はかどる場所と時間は、日によっても、作業の内容によっても変わるかもしれません。ただ、だいたい「ここに行くとスイッチが入る」「この時間帯が好き」というのはあまり変わらないのではないでしょうか。

 仕事がはかどる感覚は誰もが経験したことがあるものですが、それが間違ったはかどり方になると、単なる自己満足になってしまいます(関連記事)。

 組織の中で求められるのは、単なる自己満足のはかどりではなく、チームの目標達成に貢献できるはかどりです。そう考えると、はかどりにも「良いはかどり」と「悪いはかどり」があるのです。

 日々私たちは、1人で働いているのではなく、チームで働いていることが多いと思います。そして、仲間に「ありがとう」と言われたら嬉しいですよね。「良いはかどり」をして、ありがとうと言われる――こういう状態が続くと「仕事が楽しい」と思えます。ほかの表現で言えば、「最近調子いい」「仕事がノッている」状態です。ある意味、幸せな時間でもありますね。

 仲間による「ありがとう」の言葉はとても大切で、周囲との良い関係による感謝の気持ちは、幸せになる1つの因子だと慶應義塾大学の前野隆司教授も言われています。前野教授が提唱する「幸福学」では、心の要因による幸せを「4つの因子」に整理し、それらをバランスよく満たしている人が幸せな人だそうです。「ありがとう」以外の3つの因子には、「やってみよう因子」「なんとかなる因子」「ありのまま因子」があります(関連リンク)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る