人手不足で「RPA人材」の需要拡大 求人数は前年比6倍、年収3000万円の案件も:エンジニア、コンサル、BPOが人気
RPA人材の需要が急拡大していることが、ビズリーチの調査で判明。同社の求人検索エンジンを調べたところ、「RPA」の単語を含む求人は前年同月比6.4倍の1961件、最高提示年収は3000万円だった。
人材会社ビズリーチは11月20日、PCの定型作業を自動化する「RPA(Robotic Process Automation)」に高い専門性を持つ人材の需要が転職市場で急拡大し、高待遇で迎える企業が増えているとの調査結果を発表した。人手不足が深刻化し、RPAを生かした業務効率化の重要性が高まっているためという。
同社が運営する求人検索エンジン「スタンバイ」に登録されている案件を集計・分析したところ、2018年10月の時点で、「RPA」の単語を含む求人は前年同月比6.4倍の1961件に拡大。最高提示年収は3000万円だった。
職種別にみると、RPAの設計・構築・運用などを手掛ける「RPAエンジニア」の求人数は9.1倍の556件で、最高提示年収は2000万円だった。RPAを駆使した業務改善などを行う「RPAコンサルタント」の求人数は6.0倍の698件で、最高提示年収は3000万円だった。
RPAの導入や運用などを請け負う「RPA BPO(Business Process Outsourcing)」の求人数は5.3倍の192件で、最高提示年収は3000万円だった。
ビズリーチは「人手不足が深刻化する中、金融機関、メーカー、旅行会社など日系大手企業がデータ入力作業などでRPAを導入し始めています。RPAに関するスキルや経験を有する人材のニーズの高まりを受け、大手人材派遣会社数社は2018年夏頃からRPAに精通した派遣労働者の育成に注力。RPAについて学ぶ集中講座などを開講し、派遣労働者のRPAに関するスキルを高める取り組みを実施しています」と市場動向を説明。
今後については「25年には日本で約583万人の労働力が不足する見通しで、企業のRPA導入は急増し、RPA関連の求人はさらに急増すると予想されます」とみている。
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