「残業が多い業界」ランキング マスコミ・広告・建築を抜いて1位だったのは……?:残業しない20代が増えている
転職・就職のためのリサーチサイト「Vorkers」が、業界別の月間平均残業時間を発表。3位は「広告代理店・PRなど」、2位は「建設・土木・設備工事」だった。1位は……?
残業が多い業界は? 転職・就職のためのリサーチサイト「Vorkers」の調査によると、1位は「コンサルティング・シンクタンク」で、月間平均残業時間は45.5時間(前年比6.8時間減)だった。ただ2013年のピーク時(82.6時間)から5年間で37.1時間減っていた。
2位は「建設・土木・設備工事」の42.1時間(前年比6.6時間減)。同業界も過去5年間で月間残業時間が40.1時間減っており、労働環境の改善が進んでいることが分かった。
3位は「広告代理店・PRなど」の41.8時間(前年比4.3時間減)、4位は「放送・出版・新聞など」の39.1時間(前年比4.9時間減)、5位は「フードサービス・飲食」の38.6時間(前年比3.5時間減)、6位は「監査法人・税理士法人・法律事務所」の37.3時間(前年比3.9時間減)と続いた。
一方、残業が最も少ない業界は「ファッション・アパレル・繊維」の16.5時間(前年比3.4時間減)。次いで「日用品・化粧品」の21.3時間(前年比3.3時間減)、「小売り(百貨店など)」の22.2時間(前年比3.9時間減)という結果だった。
調査では、全ての業界で残業時間が前年から減っていることも判明。業界によって差はあるものの、健全な労働環境づくりが浸透していることがうかがえた。
年代別の残業時間は20代が30代下回る
また、月間平均残業時間を年代別に集計した結果、20代が28.1時間(前年比3.0時間減)、30代が29.1時間(前年比3.3時間減)、40〜50代が25.1時間(前年比2.7時間減)となり、20代よりも30代のほうが残業していることも分かった。
Vorkersは「上司・先輩の約6割が、成長につながる仕事でも残業しないことを優先し、20代の業務を減らしている」「若手社員にも昇進に興味のない人が増えており、冷静な若者の就業意識が反映されているといえそうだ」とコメントしている。
調査は、12年1月〜18年11月に「Vorkers」に投稿された、残業時間に関する口コミ16万8873件を集計してまとめた。
関連記事
- 「働かない」ことばかり注目されている日本は大丈夫か?
15年間勤めた経済産業省を退職し、ベンチャー企業を起業した元官僚が語る「働き方」とは? 第1回は「働かない」ことを重視し過ぎている日本の働き方改革にメスを入れる。 - コンサル業界で「残業が少ない企業」ランキング 1位は「午後6時退社」も可能な……
コンサルティング業界で月間残業時間が最も少ない企業は? 転職サイト「キャリコネ」などを運営するグローバルウェイが調査結果を発表。業界全体で、残業や休日出勤が当たり前のカルチャーが変わりつつあることがうかがえた。 - 「サービス残業は当然」「お前はバカか」――怒号飛び交う“ブラック企業”体験イベントが怖かった
“ブラック企業”の就労体験ができる企画「THE BLACK HOLIDAY」の報道公開が11月22日に開催。参加者は上司・先輩役による暴言などに耐えながら、架空の企業の新入社員として約1時間働く。脚本は事実に基づいて作られており、非常に緊張感のある内容となっていた。 - 上場企業の給与を「時給」で換算 1位は?
上場企業の給与を時給換算すると、どの企業が高給なのだろうか――Vorkers調べ。 - 派遣社員の8割が「同一労働同一賃金」の意味知らず 「自分に影響する」との実感乏しく
派遣社員の8割が「同一労働同一賃金」の意味を把握していないことがエン・ジャパンの調査で分かった。正社員との待遇差を解消する目的があるが、派遣社員は「自分に影響する」と実感できないケースが多いという。企業側も対応を煮詰められない状態になっているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.