AKB48・岡田奈々のプレゼン術 あの名言はいかにして生まれたか:アイドルというキャリア(2/5 ページ)
AKB48グループが年に1度開催する選抜総選挙。そのイベントの中で目玉の一つがメンバーによる壇上でのスピーチだ。ここに並々ならぬ思いを込めている岡田奈々さんはどのような姿勢でプレゼンテーションに臨んでいるのだろうか。
自分の気持ちをすべてぶつける
そんな岡田さんは選抜総選挙のスピーチに対して、毎年並々ならぬ意欲で臨んでいる。
「年に1度の総選挙がメンバー全員の前、ファンの方々の前、さらにはテレビの地上波で自分の思いを語れる唯一の機会なので、絶対に自分自身の気持ちをスピーチで全部ぶつけようと思っています」
それは過去のスピーチにも如実に表れている。
前回の記事でも触れたように、17年の選挙では模範的な発言で、ルールを逸脱しているようなメンバーに警鐘を鳴らした。
16年は、文字通り、岡田奈々という人間をさらけ出したスピーチをしている。この年の選抜総選挙は、病状悪化のために突如活動を休止した後に行われたものだった。16位以上の選抜メンバーに入れば、スピーチの時間を長くとってもらえるため、自分の思いを十分に伝えられる――そう考えた岡田さんはステージ上で必死に祈った。結果、14位を獲得して見事目的を果たす。涙ながらに語ったそのスピーチの一部を以下に抜粋する。
「私は2年前の総選挙で、いつかAKB48を背負う存在になりたいですと言いました。今でもその気持ちは変わっていません。そして、努力は裏切らないということを伝えられるメンバーになりたいです。自分が頑張れば頑張るほど、ファンの皆さんがその気持ちに応えてくれるってことを、この総選挙の期間で実感しました。これからも私は、努力は裏切らないと信じて、また全力疾走していきたいと思います」
選抜メンバーに入らなければスタンドマイクでスピーチできないため、もしそうだったらこの場で病の告白などもするつもりはなかったという。
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