日産で新たな検査不正発覚 「ノート」「リーフ」など約15万台リコール:13日に届け出
日産で新たな検査不正が発覚。「ノート」「リーフ」など約15万台のリコールを13日に国土交通省に届け出る。検査不正を行っていたのは、追浜工場とオートワークス京都。
日産自動車は12月7日、完成検査に新たな不正が見つかったため、「ノート」「リーフ」など約15万台のリコールを13日に国土交通省に届け出ると発表した。正式なリコール台数は現在調査中。
不正があったのは、主力生産工場の「追浜工場」(神奈川県横須賀市)と、傘下のバス・トラックメーカー「オートワークス京都」(京都府宇治市)。
日産では、昨年9月に無資格者が完成検査に従事していた問題が発覚して以降、今年7月・9月にも検査の不備が相次いで発覚。再発防止策を強化するために自主点検を実施した結果、今回の不正が判明したとしている。
具体的には、追浜工場は(1)後輪ブレーキ制動力の検査に駐車ブレーキレバーを使用する、(2)本来は時速40キロを維持したまま測定すべきスピードメーターの検査で、時速40キロに到達した瞬間に測定するなどの不正を行っていた。オートワークス京都は、駐車ブレーキ制動力の検査にブレーキペダルを使用していた。
リコール対象となる車種は、追浜工場で製造した「ノート」「リーフ」「ジューク」「シルフィー」「キューブ」「マーチ」、オートワークス京都で製造した「アトラス」「シビリアン」、OEM車種の「エルフ」「ジャーニー」(いすゞ自動車)、「キャンター・ガッツ」(三菱ふそうトラック・バス)で、製造期間は2017年11月7日〜18年10月25日。
日産は今後、標準作業書に禁止事項を追記するほか、完成検査の監視強化や、誤った検査を行った場合は自動的に検査を無効とする仕組みの追加によって再発防止を図る。
同社は「今後もこのような取り組みを確実に実施し、お客さまをはじめ、あらゆる関係者の皆さまからの信頼回復に努めてまいる所存です」とコメントしている。
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