2019年上半期に「求人数が増える職種」は……?:法務は未経験者にもチャンスあり(1/2 ページ)
パーソルキャリアが2019年上半期(1〜6月)に求人件数が伸びそうな職種の予測を発表。採用の活発化が見込まれるのは営業、人事、経理、法務の4種だという。中でも法務部門は、未経験者にもチャンスがあるとしている。
売り手市場が続く転職市場において、2019年上半期(1〜6月)にさらに求人件数が伸びそうな職種は? 人材会社パーソルキャリアが1月7日に発表した予測によると、採用の活発化が見込まれる職種は営業、人事、経理、法務の4種だという。
製造・Web・広告・人材業界で営業経験者が人気に
営業部門では、自動運転の実用化を目指して、自動車部品の製造や関連サービスを手掛ける企業の求人が増えると予測。手術支援ロボットなどの進歩が著しい医療機器メーカーや、Web業界、広告業界、人材業界といった成長業界の求人ニーズも高いとしている。
求人数が増えそうな時期は4月から5月のゴールデンウイーク明けで、リーマン・ショックの時期に新卒採用ができなかった企業が、30〜33歳の社員を次期幹部候補として補強する動きも起きそうだという。
ただパーソルキャリアは、営業経験者が明確なキャリアプランを持たないまま転職した場合は、新天地で活躍できない可能性があると指摘。
「業界や会社、商材が変われば、売り方自体も大きく変わってしまうため、以前の業界・会社で身につけたスキルが通用せず、営業として伸び悩んでしまう可能性もあります。自分の経験や専門性を『業界』『商材』『売り方』『顧客』という4つの項目に分けて確認し、目指すべきキャリアなどを意識して転職活動を進めることが大切です」とコメントしている。
就活ルール変更に合わせて人事担当者のニーズ増
人事部門では、21年度入社の新卒採用から就職活動のルールが変更されるため、将来的な負担増を見越して採用担当者の求人が増えると予測。給与計算や社会保険手続きなどを手掛ける労務担当者、教育・研修担当者などの求人件数も増えそうだという。
スキル面では、外国人スタッフを多く迎え入れている企業などで、人事経験に加えて英語に堪能な人材が求められているといい、「英語力を生かしてグローバルで共通の評価制度を整えられる人材や、多様な人材を積極的に活用するダイバーシティー推進を担う人材へのニーズは、今後も増え続けていくと予想される」としている。
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