調査リポート
2019年上半期に「求人数が増える職種」は……?:法務は未経験者にもチャンスあり(2/2 ページ)
パーソルキャリアが2019年上半期(1〜6月)に求人件数が伸びそうな職種の予測を発表。採用の活発化が見込まれるのは営業、人事、経理、法務の4種だという。中でも法務部門は、未経験者にもチャンスがあるとしている。
人手不足もあり、経理はスピーディーな内定も
経理部門では「決算期の3月末を見据えて人員を増員したい」「年末に発生した欠員を早く補充したい」というニーズがあり、1〜2月に求人数が増える見込みという。選考もスピーディーに進むことが予測され、1月に応募した企業から同月中に内定が出るケースもあり得るとしている。
特に需要があるのは、原価計算、キャッシュフロー分析、収益性分析などに長け、企業経営の指針を示すことができる人材や、IPO(株式公開)の経験者、海外経理の経験者などだとしている。
法務は未経験者にもチャンスあり
法務部門では、M&A(企業の買収・合併)や事業提携などに従事した経験があり、投資先のリスク調査や法務面でのデューデリジェンス(投資リスク調査)に関する知見のある人材の募集が増えると予測。一方、法務部門の拡大を目指す中小企業やベンチャー企業が、経験の浅い人や未経験者を採用するケースもありそうだという。
パーソルキャリアは「高度なスキルや豊富な経験を生かしてキャリアアップしたい人には、法務部門が組織として既に完成されていて、次なる一手のためにグローバル法務や戦略法務の専門家を求めている大手企業などがおすすめです」「法整備が追い付いていない新しい分野で新規事業を立ち上げようとする企業では、対象となる業界・分野の知識を生かして、ビジネスをスムーズに進めるための戦略法務やビジネス法務を募集する求人が増えています」と分析している。
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