「ムダな会議」による企業の損失は年間15億円:こんなにも……!(2/3 ページ)
長時間労働や労働生産性について議論する際、しばしば指摘されるのが、「会議、打ち合わせの多さ」だ。果たして、日本企業はどのくらいの時間を会議に費やしているのだろうか……?
ムダ会議とは一体どんなもの?
さて、こうしたムダはどのように発生しているのでしょうか。
性別・年代、業種・企業規模などをコントロールした分析の結果、最もムダ指数に強く影響していたのは、「会議が終わっても何も決まっていない」「終了時刻が延びる」「些細な議題で会議を開く」といった終わり方に関わる会議のあり方でした。
逆に会議のムダを減らしていたのは、「所要時間の制限」「司会者による決定事項の明確化」でした。
最もムダ会議をしているのは企画・クリエイティブ系?
こうした会議のムダ要因ですが、職種別に見てもそれぞれに特徴があります。
例えば、企画・クリエイティブ系職は、ブレスト・アイデア出しが多く、全体の会議時間も6職種区分では最も多くなりました。「何も決まっていない」ことも多く、答えの出にくい議論に多くの時間を割いているようです。
ムダ感を増加させるのは「テレビ会議」と「議事録」
興味深い結果としては、影響度は高くないものの、「遠隔会議(テレビ会議)」の普及、そして「議事録文化」が有意に「ムダ会議指数」を増やしていることも分かりました。
推論にはなりますが、以前だったら出張・訪問などで外出していれば呼ばれなかった会議が、遠隔会議システムの発展で出席可能になったこと、さらに、いまだ遠隔会議システムにしばしば感じられる音声・接続トラブルや、議論のしにくさが影響している可能性は考えられます。
議事録文化については、詳細過ぎる議事録をつくる、作成した議事録を一度確認してから回すなど、会議の後工程を増やしています。読まれない議事録は要点だけにするなどの見直しを考えてみても良いかもしれません。
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