女性の“成長意欲が低い”は本当か?:管理職になりたがらないワケ(4/5 ページ)
女性の活躍に関してはさまざまな調査や研究が行われているが、「活躍」を阻害する要因の1つとして女性側の意欲の低さが指摘される。確かに、女性の「昇進意欲」の低さはさまざまなデータが示しているものの、それが女性の仕事への意欲全般が低いと言えるのだろうか?
「副業・兼業」や「クリエイティブ・オフィス」、「テレワーク」が推進されている職場で女性の管理職意向が高い
現在の働き方改革においては、長時間労働の是正がメイントピックに据えられています。職場の長時間労働是正は、女性が管理職として働きやすい環境を整える上でも有効であると考えられますが、女性管理職を増やすにあたって、果たしてそれだけで十分なのでしょうか。
今回の調査結果から、働き方に関するどのような取り組みが女性の管理職意向に影響するかを見てみたいと思います。
図5より、成長意欲がある20代・30代女性全体と比べて、「長時間労働の是正」やそのために必要である「業務の見直し」を推進している職場では女性の管理職意向が高くなっていることが見て取れます。しかし、それ以上に「副業・兼業制度」「クリエイティブ・オフィス」「在宅勤務・オフィス外勤務(以下、テレワーク)」を推進している職場で女性の管理職意向が高いことが分かります。「副業・兼業制度」を導入した職場では51.5%が管理職になりたいと答えており、20代・30代女性全体の平均20.0%と比べると2倍以上の水準となっています。
なお、男性においても図6に示すように、長時間労働の是正よりも「副業・兼業制度」「クリエイティブ・オフィス」「テレワーク」を推進している職場で管理職になりたい人の割合が高くなっていますが、各種施策を推進していると全般的に管理職意向が高く、施策間に大きな差は見られません。
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