タイガー・ウッズ復活劇、勝利の裏で名を上げた“あの企業”:世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)
米プロゴルファー、タイガー・ウッズの復活劇が注目を浴びている。その裏には、暗黒時代にもスポンサーとして支え続けた企業の存在があった。その筆頭が、スポーツ用品大手のナイキだ。また、その中には日本企業も名を連ねている。
米プロゴルファーのタイガー・ウッズが見事な復活劇を果たしたとしてニュースになっている。
海外でもこのニュースは感動をもって受け止められている。というのも、ご存じの通り、ウッズはゴルフとは関係ないプライベートな問題で、いくつものスキャンダルに直面し、「暗黒時代」を過ごしたからだ。
ウッズ自身、勝利後にその喜びを爆発させた。ウッズは「この勝利は私と家族、そしてここにいる皆さんにとっても、大きな意味を持ちます。決して忘れることのできないものです」と語ったと、米スポーツ専門TV「ESPN」は報じている。
またこの勝利を予想していた人は多くなかったようで、ラスベガスではウッズの勝利に賭けて1億円以上を獲得した人も出たという。
米国でもフィーバーになっているウッズの勝利だが、日本ではこんな論評を目にした。「世界中を驚かせた不倫騒動後、妻が去り、スポンサーが去り、コーチも相棒キャディーもウッズから離れていった。自業自得ではあったが、次々に見捨てられたウッズは徐々に勢いを失い、勝利から遠ざかっていった」(朝日新聞、2019年4月15日付)
確かに、多くのファンのウッズ像は、まさにこの記述通りだろう。だがこの記述には、一つ誤りがある。ウッズを見捨てなかったスポンサーもいた、という事実だ。その最たる例は、米オレゴン州に本拠地を置くスポーツ用品大手のナイキだ。そして今回のウッズの勝利は、米ブルームバーグによれば、「最終ラウンドのテレビ放送で、さまざまなスポンサー企業に計2360万ドル(約26億円)余りの宣伝効果をもたらしたと、スポンサーシップ分析会社エーペックス・マーケティング・グループが指摘した」という。
ただウッズを支えたのは何もナイキだけではなく、そこには日本の企業の存在もあった。そこで、ウッズ勝利の裏にいた企業にスポットライトを当ててみたい。
関連記事
- スーツ姿のビジネスマンが「時代遅れ」になる日
米金融大手ゴールドマン・サックスが社内のドレスコードを緩めると発表した。米国企業では、職場の服装がカジュアル化しつつある。ビジネススーツが「過去の産物」となる日も遠くないかもしれない。 - 僕らのヒーローだったジャッキー・チェンが、世界で嫌われまくっている理由
香港アクション映画の象徴的存在、ジャッキー・チェンのイメージダウンが止まらない。隠し子である「娘」の振る舞いや、自伝で語られた「ダメ人間」ぶりなどが欧米やアジアで話題になっている。私たちのヒーローだったジャッキーに何が起きているのか。 - なぜパタゴニアはトランプ大統領に「宣戦布告」したのか
米アウトドア用品大手パタゴニアのマーカリオCEOがトランプ政権について「最低だ」「信じられない」と発言し、話題になった。なぜ対立しているのか。背景にある、米国の企業文化とは…… - “片づけ”でアメリカンドリームをつかんだ「こんまり」と、ピコ太郎の共通点
ベストセラー『人生がときめく片づけの魔法』で知られる近藤麻理恵氏が、Netflixで冠番組を開始し、世界で話題になっている。「こんまりメソッド」の盛り上がりを見ると、同じように世界で人気になった「ピコ太郎」との共通点が見えてくる。 - ファーウェイのスマホは“危険”なのか 「5G」到来で増す中国の脅威
米国が中国・ファーウェイの通信機器を使わないように友好国に要請していると報じられた。なぜファーウェイを排除しようとするのか。本当に「危険」なのか。その背景には、次世代移動通信「5G」時代到来によって増大する、中国の脅威があった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.