ニュース
食パンの耳を取らずに、具をU字に挟んだだけの商品をファミマが開発した理由:新型サンドイッチ(2/2 ページ)
ファミマが食パン丸ごと1枚で具をサンドした新商品を発売した。一見すると「単に具材をパンで挟んだだけでは?」と思われそうだ。売れ行きは順調とのことだが、どのような意図で開発されたのか。
調理パン全体に対するニーズは?
グルメサンドの開発にあたっては、調理パン全体に対して顧客がどんなニーズを抱いているかを調査したデータも参考にした。調査によると「調理パンの種類を増やしてほしい」「具材のボリューム感がほしい」「パン生地をおいしくしてほしい」といった声が挙がった。現在、ファミマの調理パンはやや低迷している状況なので、従来の延長線上にある発想で新商品を開発しても、支持されにくいことが想定された。
では、具材のボリューム感を出すにはどうしたらいいのか? 試行錯誤を重ねる中で、同じ量の具材を使用した際、三角形のサンドイッチとU字型に包んだものでは、後者のほうが具材が立体的に見えてボリューム感が際立つことが分かった。
さらに、新開発の耳まで柔らかい専用食パンを丸ごと1枚使えば、ボリューム感が出せるだけでなく、「パンをおいしく食べたい」というニーズにも対応できそうだ。
一見すると単純なアイデアのように見える新型サンドイッチを開発した背景には、このような紆余曲折があったのだ。
関連記事
- 豊洲市場の吉野家が面白い 「時給1500円」に「超少ないメニュー数」
2018年10月に吉野家の1号店は築地から豊洲市場に移転した。他店とは違うユニークな運営がされている。創業精神を受け継ぐお店に行ってみた。 - レゴランドってそんなにひどいの? 家族を連れて行ってみた
「隣接する商業施設からテナントが撤退」「水筒の持ち込み禁止」などのニュースで注目を浴びているレゴランド。ネット上では酷評する声もあるが、実際はどうなのだろうか。記者が家族を連れて遊びに行ってみた。 - 昭和生まれの「ランチパック」が平成になってから“大化け”した理由
山崎製パンのランチパックは昭和に生まれた。当初は単なる菓子パンのラインアップの1つにすぎなかったが、平成になって大化けした理由とは? - 「なぜ売れるか分からない」 ドンキ化したファミマの人気商品に幹部が困惑
ドン・キホーテのノウハウを取り入れた共同実験店が6月にオープンした。店舗の売れ筋商品を分析したところ、ある商品が上位に食い込んだ。ファミマの幹部は「なぜ売れるのか分からない」と原因を分析しきれていない。 - ドンキが海外で焼き芋を売りまくっていた! “特化型”の小さな店も国際空港にオープン
“シンガポール版ドンキ”ともいえる「DON DON DONKI」。17年1月にオープンしてから、連日人気ができるほど人気なのが焼き芋だ。ついに焼き芋をメインにした小型店を現地の空港内にオープンすることになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.