「日本発アメコミ」の挑戦 アジア系ヒーローは世界で勝負できるか:世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)
映画『アベンジャーズ』の大ヒットで、これまで以上にアメコミが注目されている。その独特のスタイルになじみがない人も多いかもしれないが、いま日本で新たな挑戦が動き出している。それが「日本発のアメコミ」だ。
米国発のアメコミ映画である『アベンジャーズ エンドゲーム』が、記録的な大ヒットとなっている。
世界中で話題になっている同映画の世界興行収入は、史上最高の『アバター』(2009年公開)に迫るほどの勢いだった。しかも、公開から5日間で興収が10億ドルを超えた初の作品となった。現時点で、27.9億ドルのアバターに次いで歴代2位の24.9億ドルを記録している。
この『アベンジャーズ』は、米国の代表的なアメコミ出版社であるマーベル・コミックでおなじみのキャラクターである、キャプテン・アメリカ、ハルク、アイアンマン、ホーク・アイなどが一緒に登場する作品だ。
日本でもランキングの上位に入るほど人気で、注目作としてメディアでも大きく取り上げられている。
これまで以上に、アメコミが注目されているということになるが、そもそも漫画の文化が浸透している日本でアメコミはあまり人気がなかった。それが最近では、ファンも増えており、16年に始まった「東京コミコン(コミック・コンベンション)」では、18年に過去最高の6万人以上を動員している。この数は、2年前と比べて倍増している。今回の『アベンジャーズ』の大ヒットも、この潮流の中にあるといえよう。
そもそも日本では、漫画が絶大な人気を誇っているために、これまでアメコミが入り込む余地は少なかった。スタイルもずいぶん違って、アメコミはリアルな絵とざっくりとしたコマ割りが特徴であり、好き嫌いが分かれるところだ。日本の漫画に慣れていると、かなり違和感があるかもしれない。
アメコミを読むなら、日本の漫画とは全く別物というくらいの感覚が必要になるという意見を聞いたことがある。だが、その独特のスタイルに引き付けられている人たちも実は少なくない。
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