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宇宙飛行士のコストの8割は交通費 GITAIが開発する宇宙ロボットが必要な理由ロケットだけではないSpaceTech(3/3 ページ)

官から民へ宇宙開発事業が動いていく中で、宇宙に関わるスタートアップが成果を出しつつある。宇宙ステーションなどでの作業や実験を、宇宙飛行士に代わって行うロボットを開発しているGITAIもその1社だ。

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スターが集まるGITAIは「義体」を実現できるか

 GITAIとは日本語の「義体」。中ノ瀬氏のイメージには攻殻機動隊の義体がある。まさに人間の代わりに動くロボットの身体だ。

 この開発に向けて、世界各国からスター技術者が集まりつつある。日本のロボットスタートアップSCHAFTの元CEO中西雄飛氏もその一人だ。二足歩行ロボットを開発していたSCHAFTは、2013年にGoogleに買収されたことで有名になったが、残念ながら2018年に解散している。


GITAIに集まるロボットエンジニアたち

 これまで宇宙開発は政府が独占してきたが、昨今、官から民への動きが加速している。トランプ政権は国際宇宙ステーションの民営化を検討しているし、宇宙旅行を実現しようというジェフ・ベゾスによるBlue Originも民間の事業だ。

 宇宙事業の市場規模(全世界)は30兆円で、半導体市場規模にも匹敵する大市場。その中で、ベンチャーキャピタル(VC)も宇宙ビジネスへの投資を拡大させている。シードステージ企業への投資を行うVCであるCoral Capitalの澤山陽平氏によると、四半期ごとに500億円ほどが安定的に宇宙ビジネスのスタートアップに投資されている。 


世界の宇宙スタートアップへのVC投資額推移(Coral Capital資料より)

宇宙スタートアップの領域。宇宙ビジネスの市場規模は、その多くが人工衛星と地上設備で、ロケット打ち上げは全体の約2%しかない
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