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「退職予定者をいじめる」会社には重いツケが回ってくる、意外な理由:辞める同僚につらく当たっていませんか?(4/4 ページ)
退職を表明した途端、上司などがつらく当たる問題。実はひどい対応を取った会社側に深刻なデメリットが発生するケースも。誰も不幸にならない「退職の作法」とは?
退職者と上司で「これまでの活躍の振り返り」
そこで、ハッカズークが顧客企業に指導しているのが「退職面談の際にやってはいけないこと」の研修だ。「退職予定者の席を変える、追いやる」や、「転職先の企業を否定する」といった感情に任せた行動は特にNGだという。
例えば営業系の職場だと、退職によって人員が減ることで「お前が辞めたせいで営業目標が達成できない」などと上司が感情的になってしまう場合も多いという。そこで退職予定者と上司を交えて行うのが、その社員が入社後どのような仕事をして活躍したかという「振り返り」の話し合いだ。「これは上司のためにやる作業。今は(辞められて)むかついているかもしれないが、『彼は今まで会社に貢献してくれた』とこの上司に思ってもらう」という。
「50代くらいの、終身雇用が正しいと思って入社してきた世代は、いまだに『会社を辞めることは悪』と思っている傾向がある」(鈴木さん)。経団連やトヨタなど財界のトップたちがこぞって「終身雇用は難しい」と表明する今。それでも中途退職に抵抗感のある上の世代と、転職志向の高まっている若い世代との意識のギャップこそが、こうした転職トラブルの根っこにあるのかもしれない。
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