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なぜアコムは、いまだに過払い金問題で消耗しているのか?:専門家のイロメガネ(1/6 ページ)
一見昔話のようにも思う過払い金問題。しかし、現在も消費者金融各社は過払い金返還に苦しんでいる。特にアコムは当初の想定どおりに引当金が減っていない。なぜ過払い金の正確な返還額が計算できないのか。そこには、過払い金の返還請求を遅らせると、そこに利息がついてくるなどの制度的な理由があった。
過払い金問題って……平成時代の昔話ですか?
20代くらいの若者ならそう考えても不思議ではないだろう。最高裁判所がグレーゾーン金利を原則違法と認定したのは、もう13年も前だ。かつて街中に氾濫した過払い金関連の広告やテレビCMも、最近ではほとんど目にすることはない。
だが、消費者金融大手のアコムにとって、過払い金問題は未だに解かれることのない足枷(あしかせ)となっている。
アコムは4月、約400億円の過払い金返還費用の追加計上により、業績予想を大幅下方修正すると発表した。将来の損失予測を再計算した結果を反映したという。この問題を、企業分析を専門に扱う証券アナリストとして解説してみたい。
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