変化の時代のお荷物、「上下関係にこだわる人」を見分ける方法:「序列へのプライド」を捨てられない人に要注意(2/4 ページ)
「俺のところに会議の出席案内きてないけど?」「何で部長に言う前に、俺のところに持ってこないの?」「これ、席順が間違ってるだろ」――。そんな「序列へのプライド」を捨てきれない旧人類を見分ける方法とは?
高給取りの新卒に嫉妬する中高年
ソニーが新卒に「初任給730万円」、最大のカベは中高年社員の嫉妬!?
これまでも有能な若手社員に対して高い賃金を払う制度を検討した企業は少なくないが、中高年社員の反対で導入が見送られるケースが多かった。
ある金融系企業では、高度人材を処遇する制度を構築したものの、部長クラスの社員が「俺より給料が高いヤツが出てくるのはケシカラン」と反対して、制度の導入はあっけなく見送られたという。
グローバルで競争するために有能な人材を獲得しなければいけないことは、彼らも「頭では」分かっている。むしろ、GAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)の出す給料に比べたら、730万円なんて少ないくらいだ。だが、序列重視の人物には、それが憎くて仕方がない。
グローバルの給与水準がなんだ、俺は20年も頑張ってきたんだ、実績も上げてない新卒に730万円?ふざけんじゃーねーよ!と、自分の実力とは無関係に思ってしまう。それが人間だ。
もちろん、こういったプライドを持つ人は、世界中にいる。例えば米国では「エゴチスム」と表現されている。
エゴチスムは、「自己中心的な態度」を指し、組織人の最悪の病であり、組織に深刻な病理を引き起こす。
立派な大人が、自分のオフィスのカーペットの色合いや、窓からの眺めが気に入らないからといって、完全に取り乱し、まるでヒステリーのようになるのを私は見てきた。
マネジメントの第二あるいは第三ぐらいの層にも、そういう人間はいた。虚栄とエゴチスムは最高経営者の専売特許ではない。(中略)
彼の思考は硬化してしまっている。おまえではなくおれがボスだ、おれは世界一利口な人間だ、だからおれが何をすると決めたらそれが正しいのだ、というのが彼の態度だ。(中略)
このような幼稚な「エゴ」を抱えた人々が、日々社内にトラブルを生み、まともな人々はその対応に追われ、大事な仕事ができなくなる。
こうして、組織は少しずつ衰退する。
昔ながらの「上意下達」の組織では、彼らは「下」を従わせる役目で活躍できた。だが、「知識」を扱う現代の会社では、彼らを組織に入れるデメリットのほうが大きい。
話を戻そう。
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