タピオカバブルは崩壊間近? 有力チェーン「ゴンチャ」が荒波を乗り越える条件:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)
雨後のタケノコのように増殖し続けるタピオカ店。筆者はタピオカバブルの崩壊は近いと予想する。人気ナンバー1の「ゴンチャ」はスタバのように“文化”を創出できるか。
乱立するタピオカ店
タピオカ店の店舗数トップ10は次のようになっている模様だ(19年8月5日時点、筆者調べ)。
1位「ゴンチャ」(41店)、2位「パールレディ」と「ブルプル」(ともに30店)、4位「ジ・アレイ」(25店)、5位「パールレディ 茶バー」(19店)、6位「チャタイム」(17店)、7位「台湾甜商店」(15店)、8位「春水堂」(14店)、9位「CoCo都可」(ココトカ、12店)、10位「茶加匠」(11店)。ちなみに、11位は「カフェナンバー」(10店)で、この辺りは競っている。
特に17年以降、台湾から続々とブランドが上陸している。列挙すると、春水堂、ゴンチャ、ジ・アレイ(17年8月、表参道に日本1号店オープン)、チャタイム(全世界約600店。17年11月、銀座に日本1号店オープン)、ココトカ(全世界に3000店。17年2月、渋谷センター街に日本1号店オープン)。
19年にオープンしたのは、「幸福堂」(全世界に60店以上。4月25日、原宿にオープン)、「チャノン」(4月27日、原宿にオープン)、「吉龍糖」(ジロンタン、4月29日、恵比寿にオープン)、「珍煮丹」(ジェンジュダン、6月14日、渋谷・MAGNET by SHIBUYA109にオープン)、「山林艸木」(サンリンソウキ、7月31日、大阪・阪神梅田本店にオープン)などで、枚挙にいとまがない。なお、春水堂は系列のテークアウト専門「TPティー」が4店ある。
この他、米国・ロサンゼルス発祥の店もある。「アースカフェ」(13年、代官山に日本1号店をオープン。日本に6店)や、「アルフレッド・ティールーム」(17年、青山に日本1号店オープン。日本に4店)が該当する。
日本発のパールレディは03年創業。タピオカが廃れていた時代を生き抜いたタピオカとクレープの店。系列のタピオカ専門店、茶バーを合わせれば最大手となる。
ブルプルは12年、東京・亀有で創業。ブルドッグのキャラクターが特徴で、他店より100円ほど安い。系列に「灯」が2店、「台湾甜品研究所」が1店がある。台湾甜商店は、台湾出身のオーナーが17年9月に大阪・梅田で創業した店で、生タピオカを売りにしている。
茶加匠は18年2月に東京・大久保で創業し、都内に拡大中。カフェナンバーは18年2月に大阪・堀江で創業、化粧品のような容器がインスタ映えすると人気だ。
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