タピオカバブルは崩壊間近? 有力チェーン「ゴンチャ」が荒波を乗り越える条件:長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/6 ページ)
雨後のタケノコのように増殖し続けるタピオカ店。筆者はタピオカバブルの崩壊は近いと予想する。人気ナンバー1の「ゴンチャ」はスタバのように“文化”を創出できるか。
外食チェーンやコンビニでも
喫茶、ハンバーガー、ファミレス、回転寿司、焼肉などのチェーン店でもタピオカを出す店が増えている。
タピオカを扱った実績のあるチェーンは、販売終了したところを含めて、タリーズコーヒー、ドトールコーヒー、ミスタードーナツ、プロント、モスバーガー、ロッテリア、ファーストキッチン・ウェンディーズ、フレッシュネスバーガー、クアアイナ、デニーズ、ジョナサン、バーミヤン、ココス、スシロー、はま寿司、かっぱ寿司、牛角などとなっている。
コンビニでも、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニ・ストップ、ニューデイズといった大手チェーンで、タピオカ入りドリンクの販売実績がある。
このうち特に本気度を感じるのは、スシローである。スイーツに力を入れ、有名店とコラボしてパンケーキやアップルパイをヒットさせたスシローでは、初の海外コラボとして台湾の「シェアティー」と提携。7月19日から期間限定で「光るゴールデンタピオカミルクティー」を発売した。シェアティーは1992年に創業、世界18カ国に500店以上を展開し、年間1億杯が飲まれている。
このタピオカドリンクは、下からライトを当てると黄金色にタピオカが光るのが特徴。スマホのライトを使うことが推奨され、インスタ映えが強く意識されている。
原宿をはじめ全国に8店(期間限定を含む)を展開し、最長7時間待ちの人気店であるロールアイス専門店「ロールアイスクリームファクトリー」では、ネット動画“歌ってみた”で人気の歌手「96猫(クロネコ)」さんと提携。タピオカをトッピングしたロールアイス2種(ストロベリー、チョコレート)を、8月1日から販売している。デコレートされたアイスにタピオカを乗せることを提案しており、飲料に入れるのとはまた違ったインスタ映えを考案した。
こうしてみると、最近では「光るタイプ」や「乗せるタイプ」が新しく登場している。タピオカも飽和状態に入りつつあり、単純に飲料に入れるだけでは、顧客が満足感を得られなくなってきているのかもしれない。
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