ローソンのスイーツ部門が復活 “冬の時代”をどう脱却したのか:大ヒット商品「バスチー」の効果も(1/3 ページ)
ローソンのスイーツ部門の業績が復活している。特定の層を狙った商品開発が成功した。大ヒット商品「バスチー」も貢献している。
ローソンのスイーツ部門の業績が復活している。3月以降、ヒット商品が相次いだ結果、スイーツカテゴリーの売り上げは前年比平均25%増という状況だ。
2009年に発売したオリジナルデザート「プレミアムロールケーキ」の爆発的ヒットで、しばらくは好調な時期が続いていた。しかし、その後は売り上げが低迷。“冬の時代”が長かったが、どのようにして脱却したのだろうか。
GODIVAのコラボで息を吹き返す
09年に発売されたプレミアムロールケーキは、北海道産の生乳からつくられるすっきりとした純生クリームと、こだわりの小麦粉を使ったしっとりとしたスポンジをベースにした商品。季節に合わせ、こだわりの食材を用いた限定商品を次々と発売した。こういった施策が幅広い女性客に支持され、プレミアムロールケーキシリーズを購入する女性客の比率は11年には5割近くにまで増えた。当時、ローソン全体の来店客に占める女性比率は30%だったので、多くの女性客獲得に役立ったといえる。
しかし、競合他社がさまざまなコンビニスイーツを開発するようになると、スイーツ部門は苦戦するようになった。
苦境を脱するため、ローソンは17年にGODIVAと共同開発した商品を投入した。例えば、「ショコラロールケーキ」(税込395円、以下同)は、カカオの香り高いチョコレートクリームをしっとりとしたチョコレートのスポンジケーキで包んだもので、コンビニスイーツの中ではかなり高価格帯だった。このシリーズは累計23種類まで増え、高額ながら累計2260万個超を販売するに至った。ただ、スイーツ部門全体の売り上げはかつての好調だった頃の水準には届かなかった。
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