「サンリオピューロランド」の来場者数が5年で約2倍 現地で見えてきた“勝因”とは:長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/6 ページ)
屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」の売り上げが伸びている。来場者数も5年でほぼ倍になった。再成長している秘密を現地で探った。
大雨でもにぎわう
台風接近のため荒天が予想され、実際に多摩丘陵では局所的な大雨が降っていた8月の某日、サンリオピューロランドを取材で訪れた。テーマパーク観光には全く不向きな天候と思われ、さすがに空いているだろうと高を括っていたが、良い意味で裏切られた。
園内は目を見張るほどの活気であふれていたのだ。
京王、小田急、多摩都市モノレールの多摩センター駅前にある「パルテノン大通り」からピューロランドを結ぶ「ハローキティストリート」を歩いていると、人通りはまばら。しかし、屋内型のピューロランドは車で来園する顧客が多く、天候に左右されない強みを発揮していた。
キティと記念写真が撮れる点が人気の施設「レディキティハウス」に行ってみた。フォトスタジオで出迎えるキティ(着ぐるみ)の歓待ぶりは尋常ではない。まさに、全身を使って手を広げたりハグをしたりと、出会えた喜びを過剰なまでに表現する。そしてかわいらしいポーズをとって、撮影係のスタッフのリードで一緒に写真へと納まってくれるのだ。
物言わぬ着ぐるみでも、パフォーマンスを徹底すれば時には言葉より気持ちが伝わるものだ。握手会で人気を博すアイドルにも通じる。老若男女・国籍を問わず、キティのファンはこれだけでも胸いっぱいになってしまうに違いない。
レディキティハウスではキティ45周年を記念して「初めて出会った時のハローキティ」を思い出してもらうという「My First Kitty」をコンセプトとしたイベントを1月12日から開催中だ。
エリア全体がラベンダーとピンクの花でデコレーションされ、いつもよりいっそう華やかに彩られている。フォトスタジオでは、運が良ければ45周年アニバーサリードレスを着たキティが出迎えてくれることもある。
グッズ売場では、45周年を記念したラベンダーとピンクの衣装の特別なキティグッズも販売している。
その他にも、レディキティハウスにはインスタ映えするスポットが多数設けられている。巨大なポットからミルクティがティーカップに注がれるオブジェや、外国人に人気の和室でキティのぬいぐるみと一緒に写真が撮れるコーナーなどがあって、顧客を飽きさせない。
また、メルヘンの世界に来たようなキャラクターフードコートでは、キティ45周年記念メニューとして、辛さを調節できる「栄養バランスキティカレー」や「キティのアニバーサリーケーキ」、料理が盛られたお皿を持ち帰れる「キティのアニバーサリーコンビプレート」といった期間限定メニューが販売されている。
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