連載
なぜ私は「イクメン」と呼ばれるとイラっとしてしまうのか:新連載・「イクメン」と呼ばれて(4/4 ページ)
共働きで子どもを育てている筆者。家事と育児をバリバリこなしている。なぜ「イクメン」と呼ばれるとイラっとしてしまうのか。
「育児は女が中心」という考え方を強化する
「イクメン」という言葉の使われ方を見ていると、「男はあくまで仕事がメイン。ちょっと奥さんを手伝ってやるか」というニュアンスが漂ってきます。管理職が男性ばかりの状況で、昇進した女性を「女性管理職」と表現するのと同じで、男性が育児をするのが珍しいというのが前提になっています。
複数の働くママ友の話を聞くと、本当はもっと家事・育児に参加してほしいと考えているのですが、「夫がこれだけ(家事・育児を)やってくれているから、もう十分」と諦めているケースがかなりあります。女性側の諦めの結果ではなく、夫婦がお互いに合意した役割分担をしっかりこなすのが当たり前の社会になって、イクメンという言葉が使われなくなるのが最も望ましいです。
私のケースでいうと、母子手帳の管理といったようにどうしても母親が中心に回したほうが効率的な“業務”は任せざるを得ませんが、それ以外はその都度話し合って決めています。
長々と毒づいてしまいましたが、私が、イラっとしてしまう理由をご理解いただけたでしょうか。
著者プロフィール
吉田亮太郎
2児の父。東京都在住で、会社員としてフルタイムで働く。妻は時短勤務をしており、保育園の送り迎えをしている。近くに頼れる親族がいない過酷な状況で、家事と育児に励んでいる。「吉田亮太郎」はペンネーム。
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