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介護業界の人手不足に“予想外の一手” 「若者が集まる」介護スキルシェアサービスはどうやって生まれたのか (2/3)

介護業界の人手不足を解決したい――。そんな思いから、介護系スキルシェアサービスを立ち上げた鈴木亮平氏が思い付いたユニークな方法が、若者を引きつけている。なぜ、介護施設に若者が集まるようになったのか。

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スケッターは人手不足の解消と離職率の低減にどう効くのか

―― スケッターは人手不足の解消と離職率の低減にどう効くのですか。

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介護施設で配膳を手伝うスケッター

鈴木: これまで介護に関わりがなかった層を引き込んで、業界の中に入ってもらうことが、人手不足の解消につながると考えています。そうしなければ、55万人の介護職員が不足するといわれる「2025年問題」を解決できません。

 実は、現状の介護人材の採用は、あまり効率がいいとはいえない部分があるんです。施設によっては人材会社に頼りきりなところもあって、そうすると仲介手数料がかさみ、多額の採用コストがかかってしまうのです。本来なら、介護保険の収入は利用者と職員に還元されるべきなのですが、それが人材紹介会社に流れてしまう。

 求人サイトに掲載料を払い続けても、応募が劇的に増えるわけではなく、入ってすぐ辞めてしまう人も少なくない。それだと、採用するのに掛かった仲介手数料がムダになってしまいます。

 ある施設が、まさにこうした状況に危機感を覚えてスケッターの活用を始めたところ、応募が150件きたんです。スポットで120人を受け入れてみるとリピーター(ファン)がついて、その中から6人を雇用したそうです。人材会社を使っていたら、手数料だけで数百万円かかるわけですが、スケッターはシステム利用料(2〜5万円/月)だけで済みます。

 また、離職率を少なくすることについては、施設の担当者とスケッターが一緒に働くことで、お互いの人となりやスキルが分かるため、ミスマッチが起こりにくくなります。履歴書と面接のみで採用してしまうと、働き始めてから「何か違う……」といったことが分かってきたりしますが、スケッターを通じてあらかじめインターンのように働いていれば、施設のメンバーや環境を理解した上で働くかどうかを決められます。これが離職率の低減につながると考えています。

 介護職の人材不足は深刻化しており、「転職する人をどうやって獲得するか」と同じくらい、「見込み転職者層」(関心層、潜在層)をどう作るかが重要になっています。

 だからこそ、施設をオープンにしてたくさんのファンを作り、そこからコアなメンバーが生まれるような仕組み作りが求められているのだと思います。

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