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特殊技術の「溶けにくい果汁氷」を入れたビアカクテル提案 アサヒビール、大日本印刷が協業:きっかけはシェアオフィス(2/2 ページ)
アサヒビール、大日本印刷、FULLLIFEの3社は、新開発の溶けにくい果汁氷を入れたビアカクテルを飲食店に展開する。若年層に向けてビールの新しい飲み方を提案。シェアオフィスでの出会いをきっかけに協業に至った。2020年6月までに200店舗への導入を目指す。
協業のきっかけはシェアオフィス
今回の協業は、19年5月、大日本印刷とアサヒビールの担当者がシェアオフィス「WeWork」で出会ったことがきっかけだったという。
大日本印刷は、多様なパートナーと組んで新規事業創出を目指す部署を18年10月に新設。独自の技術をもつFULLLIFEと共に、その技術を生かす事業を模索し、アイスボーールを使ったビアカクテルのアイデアを温めていた。
アサヒビールは、縮小傾向にあるビール市場の活性化のため、特に若年層の取り込みを課題に掲げている。瓶から直接飲用するスタイルの「アサヒスーパードライ ザ・クール」を発売するなど、ビールの新しい飲み方を発信する取り組みを実施。また、従来の発想にとらわれずに新しい事業などを検討する取り組みの一環として、19年3月からWeWorkの利用を始めていた。
そして、3社で協議を重ねた上で協業が実現。今後は、大日本印刷が企画全般、アイスボーールの商社機能、FULLLIFEへの事業サポートを担い、アサヒビールはレシピと提供方法の開発、販売先の提供、開発の助言、飲食店への提案活動を実施する。アイスボーールの開発・製造は引き続きFULLLIFEが行う。
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