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実は“時代遅れ”じゃなかった 低迷していた明治の牛乳宅配はなぜ再成長してるのか:乱立するサブスクビジネス 成否のカギを探る(3/5 ページ)
スーパーやコンビニの台頭で低迷していた明治の牛乳宅配。「宅配専用の機能性商品の開発」と「宅配販売店の営業力強化」で再成長。どういった点がお客に支持されているのか。
販売店の営業力強化
販売店の強化はどのように行ったのか。まず、毎日配達するスタイルから週2〜3回の配達へと切り替えた。また、配達時間を早朝から昼・夕方へと変更した。さらに、原付三輪スクーターの「ジャイロ」の導入も進めた。家族経営を脱して、スタッフを雇用することで配送能力を上げるのが目的だ。配達軒数も800〜1000近くに増える。
日中に配達するとなれば、働き手も確保しやすい。配達先に置くための、専用の保冷受け箱と蓄冷剤も開発した。
営業のスタイルは販売店のスタッフが一軒一軒を訪問し、商品サンプルを手渡すというのが基本だ。いわゆる地道な“ローラー開拓”だが、この方法は新規顧客開拓に効果的だという。一度、商品サンプルを渡すだけでなく、後日、スタッフがビンを回収するために再度訪問する。自然な形でお客との接触回数が増えるため、新規契約につながりやすい。この手法は1984年に編み出されたものだという。小池氏は「一見するとアナログな手法でムダだと思う方がいるかもしれません。しかし、フェーストゥフェースでお客さまと接するメリットは大きいです」と説明する。
一部の販売店では、配達の際に見守りサービスや買い物代行サービスなどを自主的に行ったり、お客を巻き込んだバスツアーのイベントを開催したりしているという。
こうした施策が功を奏し、月間約6万軒の新規顧客を開拓できるまでになった。
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