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100円「タピオカ」の次は100円「ばすCHEESE」 後発に徹するローソンストア100の潔さ:狙うはレイトマジョリティー(2/2 ページ)
ローソンストア100がバスクチーズケーキ「ばすCHEESE(チーズ)」を発売する。タピオカ同様、十分に行き渡ってから後追いする。潔い戦略を採用する理由とは?
タピオカでも後発に徹する
ローソンストア100は、19年9月に「タピオカミルクティー」(100円)を発売している。100円タピオカを発売したタイミングは、小売りや外食チェーンの中では後発だ。今回のバスクチーズケーキも同様のタイミングでの発売となる。同社の広報担当者は「レイトマジョリティーを狙っています」と説明する。
マーケティングの世界では、新商品や新サービスを積極的に購入したり利用したりする層のことを「イノベーター」や「アーリーアダプター」と呼んでいる。レイトマジョリティ―とは、世の中に十分普及したと判断してから重い腰を上げる層のことだ。
なぜ、同社はこの層を狙うのか。ローソンストア100は全国に769店舗を展開する(19年11月末時点)。店舗の多くは住宅地の中にあり、「お客さまは毎日の生活に必要なものを購入しにくる」(広報担当者)という特徴がある。コンビニよりはスーパーに近いイメージだ。
駅前・繁華街・オフィス街のコンビニを利用するお客の中には、流行の先端を追いたいと考える層が一定数存在する。そのため、トレンドに対応した新商品は支持されやすい。しかし、ローソンストア100の場合、50代以上のお客が全体の40%を占めており、十分に浸透してから新商品を購入しようとする傾向があるという。
ローソンストア100には、流行を常に後追いすると公言する“潔さ”があるようだ。
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