日産、新型「ルークス」 競争激しい軽スーパーハイトワゴンで勝負する“3つの強み”とは?:ファミリーの使い勝手を追求(2/2 ページ)
日産自動車は3月19日、軽自動車の新型「ルークス」を発売する。ファミリーをターゲットに、足元の広さや後席スライドドアの開口幅などを拡大して使い勝手を向上。競合がひしめく市場で存在感を示したい考えだ。
室内空間を広く、ファミリーの使い勝手向上
子どもを連れた家族を意識して、室内空間の広さや使い勝手にも工夫を凝らしている。従来モデルのデイズルークスと比べると、ホイールベースは65ミリ拡大、後席の足元空間は約80ミリ広げた。また、後席のシートをスライドできる長さは60ミリ拡大し、320ミリのスライドが可能になっている。
後席のスライドドアの開口幅は95ミリ広げて650ミリを確保した。また、ミニバン「セレナ」に搭載している「ハンズフリーオートスライドドア」を両側のドアに採用。片足を車体の下にかざすだけで、自動で開閉する仕組みだ。子どもを抱いてチャイルドシートに座らせる際も、手を使わずにドアを開けて、屈まずに作業できるという。
前席では、座面の高さを60ミリ高くすることで、ミニバンのような広い視界を確保。荷室は、リヤシートを一番前にした状態で、48リットルのスーツケースを4個積める広さになっている。
安全性能では、「インテリジェントFCW(前方衝突予測警報)」を軽自動車として初搭載。2台前を走行する車両の急な減速などを検知し、回避操作が必要だと判断した場合に、警報でドライバーに知らせる機能だ。ハイビームを維持した状態でも対向車を検知してライトを暗くする「アダプティブLEDヘッドライトシステム」なども搭載している。
また、新型デイズでも採用した「SOSコール」を上級グレードに標準搭載。緊急時に簡単に手動で通報できる。デイズに搭載したSOSコールによる警察や救急への連絡は、これまでに約30件あった。「この機能があってよかった」という声もあるという。
ボディーカラーは、ツートーンも含めて17種類のバリエーションを用意。希望小売価格(税込)は、標準グレードが141万5700円〜168万800円、「ハイウェイスター」グレードが173万4700円〜206万6900円。
齊藤氏は「技術の日産が、家族ユーザーのための広さや快適さ、安全性を考え抜いて開発した」と強調した。室内の広さや使い勝手を訴求する競合も多いが、独自の技術や機能でファミリー層の需要の取り込みを狙う。
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