女性版「働きがいのある会社ランキング」が発表 大企業よりも小規模企業にチャンスあり?:総じて男性スコアの方が高い結果に(2/2 ページ)
GPTWジャパンが、「2020年版 日本における『働きがいのある会社』ランキング」の女性版を発表した。働きがいは、女性よりも男性の方がスコアが高い傾向に。働きがいがある会社とない会社、違いはどこにあるのだろうか?
「女性の働きがい」 差を分けた項目は?
女性の働きがいが高い会社と低い会社では、どういった点で差がついたのか。スコアの差が大きかった項目を見ると、「この会社の人たちは、仕事に行くことを楽しみにしている」「一体感を感じることができる会社である」などが挙がった。一方、差が小さかった項目には「必要なときに休暇がとれる」「この会社の労働環境は、安全で衛生的である」といった、「働きやすさ」に関する項目が目立った。
多くの企業で「働きやすさ」が向上している一方で、「働きがい」も向上させるにはどうすればよいのか。ヒントは、前回と比較して低下したスコアにありそうだ。19年、ならびに20年の2回連続で調査に参加した企業において、男女ともに「経営・管理者層」に関する項目が多く低下している。つまり、働き方改革で「仕事」に割く時間が減りつつある中で、いかに経営・管理者層と従業員とが上手にコミュニケーションできるかが「働きがい」を高めることにつながりそうだ。
GPTWジャパンの岡元代表は「ランキングに載った企業は従業員の定着度も高い」と話す。また、大企業よりも規模が小さい企業の方が新たな取り組みを始めやすいことから、小さい企業こそチャンスだという見解を示した。企業規模が小さいほど、経営層と従業員の距離が近いケースも多く、特に小規模企業にとっては、「女性の働きがい」は取り組むべき課題だといえそうだ。
働きやすい会社、というのはある意味でスタンダード化してきた。これからはテレワークなどで従業員の働きやすさを向上させて満足するのではなく、その中でも経営・管理者層がいかにコミットできるかがカギを握りそうだ。
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