テレワークが普及すると、通勤ラッシュはどう変わるのか?(1/4 ページ)
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、在宅勤務や時差出勤を命じる企業が増えてきた。都内の鉄道も混雑率が緩和しているようだが、テレワークが普及すると、通勤ラッシュはどうなるのか。
新型コロナウイルスにより、在宅勤務を新たに命じる企業が出てきた。また、すでに制度として認められている企業では推奨するようになってきた。
その影響は、通勤電車にも現れている。
『日本経済新聞』の3月7日夕刊によると、山手線の朝の時間帯の混雑が、3月2日から4日では2割減少したという。また3月8日朝刊では、首都圏各路線の遅延が減り、理由として乗降に必要な時間が減ったことが挙げられていた。これまでは窮屈だった通勤電車も、スマートフォンや文庫本を手にできるくらいの余裕が出てきたという状況だろうか。
東日本大震災のころの通勤電車の様子を覚えている人も多いはず。来ない通勤電車、計画停電の可能性で電車が動くがどうか分からない、駅には人があふれる……。あのころは「働き方改革」なんて言葉もなかった。なにがなんでも、職場に行く。それが会社員の美徳とされていた。
当時の新聞を読むと、東日本大震災と福島第一原発事故があったにもかかわらず、ネクタイを締めてホームへの入場を待っている写真が掲載されていた。その後、働き方のありようが変わり、現場にいなければならないような職業以外では、オフィスから離れた場所でも仕事ができる人が増えてきた。
その結果、近年はラッシュ時の混雑が少しずつ減るようになり、東京メトロ東西線のような混雑路線でも、混雑率200%を切るようになってきた。
また、東京オリンピックを機に、在宅勤務などを推奨する声が、政府などから発せられるようになってきた。オリンピックの観戦客が鉄道を利用するようになるので、列車内がさらに混雑する。そうなっては大変なので、通勤に鉄道を利用するのは控えてほしい、というものだ。普段の通勤ラッシュに加え、オリンピック観戦客や関係者がスムーズに鉄道を利用できるように、列車に余裕をもたせてほしいということである。
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