フリーランスで働く8割が「不安」、5割はトラブルを経験 収入の平均は……:ネット受注をする1000人に聞いた(2/2 ページ)
働き方の多様化により、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校に対応する保護者への補償ではさまざまな議論が出ている。2月に連合が発表した調査では、ネット受注をするフリーランスの8割が不安を抱えながら働いていることが分かった。
「収入が不安定」「無理な注文」「きちんと支払われない」大きな不安
フリーランスとして働く上で不安があるか尋ねると、「不安に思うことがある」が80.9%を占め、多くの人たちが不安を感じていることが分かった。
「不安に思うことがある」人に対してその内容を聞くと(複数回答)、「収入が不安定、低い」(48.2%)が最も多く、半数近くの人が収入の不安を抱えながら働いていることが分かる。また、「納期や技術的になど無理な注文を受ける可能性がある」(22.7%)、「報酬がきちんと支払われるかわからない」(22.1%)、「報酬額や条件がクラウド・ソーシング事業者や発注者に一方的に変更される可能性がある」(21.1%)といった回答もあり、立場の弱さに対する不安も大きいようだ。さらに、「仕事がない場合、失業手当のような保障がない」(20.4%)という回答もあり、働けない状況に陥った場合のことを不安に思っている人も多い。
実際に働く中で、トラブルに巻き込まれてしまう例も少なくないようだ。「トラブルになった経験がある」という人は50.6%と半数を占めた。トラブルの経験率は若い世代ほど高く、20代では71.3%もの人が経験していた。
トラブルの内容(複数回答)は、「不当に低い報酬額の決定」(24.9%)、「納期や技術的になど無理な注文」(24.1%)、「報酬の支払いの遅延」(20.9%)、「報酬の不払い、過少払い」(20.8%)、「一方的な報酬額の引き下げ」(19.0%)などが挙がった。
トラブルになった際の対処については、「不当に低い報酬額の決定」「一方的な報酬額の引き下げ」では「第三者(行政機関、労働組合など)に相談した」という人が多かった。また、「報酬の不払い、過少払い」では「クラウド・ソーシング事業者に連絡・交渉した」が多く、「納期や技術的になど無理な注文」「報酬の支払いの遅延」では「発注者に直接交渉した」という回答が多かった。
ネット受注をするフリーランスとして働く上で、どのような保護があれば安心できるのか。受けたい保護は「特にない」という回答が24.1%と最多だった。受けたいと思う保護の中では、「最低報酬額(最低賃金)」(16.5%)が最も多く、「労働安全衛生法に基づく危険または健康障害を防止するための措置」(11.3%)、「報酬の受け取り確保」(10.1%)、「契約期間途中の一方的な理由による解約の制限」(9.0%)、「一日あたりの最長作業時間・拘束時間の上限設定」(同)と続いた。
調査は1月22〜24日にインターネットで実施。インターネットを通じて仕事を受注する全国の20歳以上1000人が回答した。
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