新型コロナによる「自粛」、世界の人は何をしている? テレビ会議が浸透、ベビーブーム発生の予想まで:世界を読み解くニュース・サロン(3/4 ページ)
世界的に新型コロナウイルスの感染が広がる中、外出などを自粛せざるを得ない人たちが急増している。海外では、どのようなコンテンツの需要が高まっているのだろうか。「コロナウイルス・ベビーブーム」が来るなどという話も出ている。
生産的な「自粛期間」を過ごすには?
カナダでは、田舎に行けばあまりやることもないため、ガーデニングが人気になっている。ブリティッシュ・コロンビア州のガーデニングショップで急にガーデニング用品が売れまくっており、実店舗だけでなくオンラインでも商品をさばかないといけない状況になっているという。同州では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、50人以上が集まることを禁止している。レストランや飲み屋、中規模以上の小売店なども閉鎖されているために、多くの人が時間を持て余してガーデニングに時間を費やしている。
英国では、メディアが余った時間の使い方をいくつも提案している。例えば、英インディペンデント紙は、この際にPCの電子メールの受信箱やスマホで撮り溜めたフォトを整理してみたり、リュックやエコバッグなどを洗ってみたり、キッチンを掃除したりするのもいいだろうとアドバイスする。とにかく普段は時間がなくて後回しにしてしまっていることをやってはどうかというのだ。そうすれば、だらだら過ごすだけで終わらず、生産的な「自粛期間」を過ごせるという。
インドでは3月24日から21日間、全土に渡ってロックダウンが実施されている。食料品や日用品の買い物といった基本的な活動以外は家から出てはいけない決まりだ。最初の週は、多くの人がSNSやメッセージングアプリなどで時間をつぶしており、ロックダウン以前よりもアクセス数は2倍になっているという。インターネット全体では、ネットサーフィンの通信は72%も増加している。
また普段は忙しいインドのビジネスパーソンの心に余裕ができたのか、避妊具などの売り上げが激増していると報じられている。心配が増える時だからこそ、そういう時間の過ごし方もあるということだろう。インド最大の通信社PTIは「コロナウイルス・ベビーブーム」が起きるかも、なんてことまで言い出している。
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