21年卒の内定率は35%、例年より早いペース 4月1日時点:85%がWebセミナー経験
就活支援サービスを手掛けるディスコが発表した調査結果によると、2021年卒の大学生の内定率は、4月1日時点で34.7%だった。前年の数値を8.3ポイント上回った。現時点では例年よりも早いペースで就活を進めている学生が多い。
就活支援サービスを手掛けるディスコが4月6日に発表した調査結果によると、2021年卒の大学生の内定率は、4月1日時点で34.7%だった。前年の数値を8.3ポイント上回った。新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念されているが、現時点では例年よりも早いペースで就活を進めている学生が多いことが分かった。
内定率は、1カ月前の3月1日時点では15.9%だったが、直近1カ月で18.8ポイント増と大きく伸びた。一方、学生が内定を得た企業については、67.0%がインターンシップに参加した企業だという。同社は「イベント自粛要請で説明会の開催が制限される中、インターンシップなどでの早期接触学生の囲い込みが進んだとみられる」と分析している。
内定を取得し、就職先を決めて就職活動を終了したのは全体の9.1%。内定取得学生の多くは内定を保持しながら就職活動を継続している。
エントリーや選考など活動の状況についても質問した。1人あたりのエントリー社数の平均は24.6社で、近年と比べると減少傾向にある。一方、エントリーシートの提出社数は平均10.4社、筆記・Web試験の受験数は7.0社、面接の受験数は3.9社と増加傾向にあり、早いペースで活動を進める学生が多いことが分かる。
会社説明会や大規模イベントなどの中止が相次いだことから、Webセミナーの活用状況にも変化があった。Webセミナーの視聴経験率は85.8%と、20年卒、19年卒と比べて20ポイント以上増加。視聴した社数についても、ライブ配信とオンデマンド配信を合わせて平均11.5社と大幅に増えている。
調査は「キャリタス就活2021」学生モニターを対象にインターネットで実施。21年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)1299人が回答した。
関連記事
- 繰り返される「のぞき見採用」 リクナビ問題に透ける新卒採用の“勘違い”
「リクナビ」の内定辞退率予測データを巡る問題が広がりを見せている。採用側のコミュニケーション能力が貧弱だと感じる事例が毎年のように繰り返されている。学生にとって「就職先を志願する」ことは重い。採用側の姿勢を見直すことが必要だ。 - バンドエイドが就活生にスニーカー配布 「靴擦れでつらい」8割が経験
「バンドエイド」を展開するジョンソン・エンド・ジョンソンは、就職活動でスニーカーを活用する「スニ活」を支援する取り組みの第2弾を実施。移動中の“靴擦れ”に悩む就活生が多い現状を踏まえ、駅広告を使ってスニーカーを無料配布した。 - 21年の新卒採用は「Webセミナー」活用が増加 新型コロナ影響でスケジュールはどうなる?
マイナビが発表した「2021年卒企業新卒採用予定調査」の結果によると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、面接や内々定を出す時期が後ろ倒しになる傾向があることが分かった。また、Webセミナーなどを活用する企業も増えている。 - 21年卒の大学生に聞いた、就職したい企業・業種ランキング 1位は?
2021年卒業予定の学生が就職したい企業・職種ランキング、1位は「地方公務員」。リスクモンスターが調査結果を発表した。 - 21年卒の就活生は「ここで働きたい!」 就職ランキング
オープンワークは「就活生が選ぶ、就職注目企業ランキング」を発表した。2021年卒業予定の学生は、どんな企業に注目しているのか。ランキングを見ると……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.