コラム
このままでは潰れる! 小規模ホテルが挑む「シェルター事業」とは:逆境の最中、斬新な試み(4/5 ページ)
新型コロナの感染拡大を受けて、ホテル業界が苦戦している。そんな中で、斬新な取り組みをしている会社がある。株式会社CHILLNNだ。同社が始めた、自宅にいることが安全でない人々に向けた「ホテルシェルター」とは……?
加盟施設160以上。未来に泊まれる宿泊券の販売
ホテルシェルター以外に、同社が自社システムを活用して始めたホテル救済戦略がある。それが、アフターコロナで利用できる「未来に泊まれる宿泊券」の販売だ。
現状では「安心してホテルに遊びに来てください」とは言えないが、未来に利用できる宿泊券を前倒しして顧客に購入してもらうことで、宿泊前に各ホテルに購入代金が入金される仕組みだ。システムを利用する際の初期コストは無料、手数料率を極限まで下げることで、ホテル業界を支援する仕組みを実現させた。
「#安心な世界で旅に出ようぜ」のキャッチコピーを使ってSNS中心にPRしたところ、大きな反響があり、現在までに160以上のホテルがプロジェクトに加盟。家族や恋人へのプレゼントとして購入する人も多いという。
さらに、オンライン上にしか存在しない架空のホテル「HOTEL SOMEWHERE」を立ち上げ、公式noteのアカウントを通じて「なくならないでほしいホテル」の紹介記事も連載する。
「外出が制限され、さまざまな不安やストレスを抱えやすい現代においても、未来にワクワクできるように、また同業者のみなさんには『一緒に乗り越えましょう』という思いを込めて運用しています。当社の事業がきっかけで、ホテル業界の救済につながるのはもちろん、全国の魅力的なホテルをより多くの方に知っていただけたのも嬉しい成果でした」(合田氏)
関連記事
- 入居待ち6500人! デンマーク発のコンテナ住宅が熱望される理由
デンマークの首都コペンハーゲンに、6500人もの学生が入居待ちをしている大人気の賃貸住宅が存在する。コンテナを使った集合住宅だ。なぜコンテナ住宅に住みたいと思っている学生が多いのかというと……。 - 『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
国民的アニメの主人公は、どんな家に住んでいるのでしょうか? 『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』の自宅を査定したところ……。 - 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。 - 木製腕時計をつくった会社に、なぜ3000万円超の資金が集まったのか
新型コロナの感染拡大を受けて、多くの会社で売り上げが低迷している。そんな状況のなかで、達成率5000%と予想をはるかに超えて支援額が伸びている、海外発のクラウドファンディングプロジェクトがある。それは……。 - 6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由
6畳弱の狭い物件が人気を集めていることをご存じだろうか。物件名は「QUQURI(ククリ)」。運営をしているピリタスの社長に、その理由を聞いたところ……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.