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モスの定番「モスバーガー」がリニューアル 戦略的に設計された“味”の工夫とは:家で食べることも想定(2/2 ページ)
モスの看板商品である「モスバーガー」がリニューアル。ミートソースを3年ぶりに改良した。持ち帰りニーズの増大に対応した“ある工夫”とは。
ファミリー層の獲得を目指す
ファミリー層向けの施策も強化する。今回、子ども向けのハンバーガーを新たに開発。7月16日に「ワイワイモスバーガーセット〈スライスチーズ入り〉」(500円)を定番商品として発売する。このセットで提供されるハンバーガーは、ケチャップやチーズを加えることで味をマイルドにしており、子どもでも食べやすいように工夫している。「(モスバーガーの)入門編」(安藤氏)という位置付けだ。子どものうちからモスバーガーに親しんでもらい、将来の顧客になってもらう狙いがある。
また、寺本和男氏(第一商品開発グループリーダー)によると、ソースの量もファミリー向けに工夫しているという。大人が子どもにハンバーガーを与える際、手でちぎって渡していることに着目。分け与えた際、手が汚れにくいようにソースの量を減らしている。
ドリンクもテークアウトを意識
テークアウト向けの施策は他にもある。7月16日〜9月中旬の期間限定で販売する「フルーツティー」(Mサイズ、426円)と「タピオカフルーツティー」(Mサイズ、630円)も、持ち帰りを想定している。
フルーツティーには凍らせたフルーツを入れている。これは、時間が経過しても紅茶の風味が薄まらないための工夫だ。弱点であったドリンクの分野を強化する狙いもある。
このように、モスフードサービスはコロナ禍において家族で食事をする機会が増えたことに対応した商品開発を行った。
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