コラム
コロナ禍で見直し進む株主総会 「密」だけじゃない課題とその解決策とは?:開催の手前にそびえたつカベ(2/4 ページ)
新型コロナの影響で見直しが進む株主総会の在り方。人が密集することから、総会自体をどうオンライン化するかが取り沙汰されることも多いが、特に非上場企業ではもっと「手前」に課題がある。そんな課題を解決するサービスが登場した。
非上場企業が持つ課題とは?
一方で、負荷が高いのが委任状を集める作業だ。上場企業であれば、株主総会を開く際に、信託銀行が招集通知を全て送ってくれる。しかし、非上場企業だと、自分たちで紙に印刷し、製本して、発送する必要がある。そして、株主になつ印してもらい、封筒に入れて郵便局に持って行き、返送してもらう。さらに、返送されてきたものを保管する手間も発生する。
株主総会クラウドでは、この株主総会を開催する「手前」の作業をオンライン化するサービスだ。オペレーションコストだけでなく、郵送や印刷のコスト、そして保管コストも削減されるという点に強みがある。
ただ、多くの経営者が気にするのは利便性もそうだが、そもそも法的に問題がないのかというところ。ケップルが弁護士に確認したところ、株主の意思表示がされていて、きちんと記録を取っていればこうした業務をクラウドで行うことについて問題ないそうだ。
会社法でも、会社法第299条第3項、同法310条第3項などで、電磁的な方法で株主総会招集通知や委任状を取り扱うことが認められているという。とはいえ、企業や株主との関係、議案の中身などによって状況は異なるので、利用にあたっては基本的に顧問弁護士に確認してください、というスタンスにしている。
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