虎ノ門ヒルズ駅開業&虎ノ門駅リニューアル 2駅直結の理由を解く:結びつくことの意義(1/4 ページ)
6月6日、日比谷線に新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が開業し、銀座線虎ノ門駅と接続する地下通路が敷設された。両駅間の乗り換え制限も1時間に拡大され、周辺商業施設の回遊も可能となった。同時に東京虎ノ門グローバルスクエアも再開発され、地下駅前広場の新設や銀座線虎ノ門駅のホーム拡張が行われた。ここでは、2駅を直結させ虎ノ門エリアで回遊性を高める狙いについて、解説したい。
日比谷線は、1964年に全線が開通した。そして6月6日、日比谷線の新駅が56年ぶりに開業した。虎ノ門ヒルズ駅だ。
地下鉄では、設備工事の難しさから、全線開通後に地下へ新駅を設置することは、たまにしかない。地方のローカル線によくあるが、ホームを設置すればよい地上駅とは、状況が異なる。地下で大きな工事をしなければならないのだ。
この虎ノ門ヒルズ駅は、森ビルが建設費の大半を負担してつくられた。森ビルとしては、駅に直結することで虎ノ門エリアの再開発である「虎ノ門ヒルズ」の価値向上を目指すという。
最近の大型都市開発におけるビル建設では、駅施設と直結することが重視されており、利用者の利便性を高め、それにより不動産価値を向上させることが可能になる。
なぜ虎ノ門駅と虎ノ門ヒルズ駅は直結したのか?
今回の日比谷線虎ノ門ヒルズ駅開業に際しては、既存の銀座線虎ノ門駅と接続する地下通路がつくられた。この地下通路はおよそ440メートルと結構歩かねばならないものの、開業を期に乗り換えの時間制限が30分から1時間へと緩和したこともあり、虎ノ門ヒルズ森タワーや同ビジネスタワーの商業施設で一休みすることも可能になった。
この直結は、両駅間の乗り換え利便性向上だけではなく、虎ノ門ヒルズのまちづくりに資するという役割も果たすことになる。
虎ノ門ヒルズだけではなく、現在進められている再開発事業へのアクセスの向上のためにも、虎ノ門駅と虎ノ門ヒルズ駅は直結する必要があった。どちらか一方の駅から地上に出てしまっては、利便性でも不動産価値向上の側面でも難がある。
では、虎ノ門ヒルズ駅とはどんな駅なのか?
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