虎ノ門ヒルズ駅開業&虎ノ門駅リニューアル 2駅直結の理由を解く:結びつくことの意義(2/4 ページ)
6月6日、日比谷線に新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が開業し、銀座線虎ノ門駅と接続する地下通路が敷設された。両駅間の乗り換え制限も1時間に拡大され、周辺商業施設の回遊も可能となった。同時に東京虎ノ門グローバルスクエアも再開発され、地下駅前広場の新設や銀座線虎ノ門駅のホーム拡張が行われた。ここでは、2駅を直結させ虎ノ門エリアで回遊性を高める狙いについて、解説したい。
まだ仮設状態の新駅、今後の工事に期待
虎ノ門ヒルズ駅は、日比谷線の霞ケ関駅から神谷町駅の間、国道1号線と環状2号線の交差点付近に設置されている。そのような立地のためか、まちづくりとして「交通結節機能」の強化も行う必要があり、駅と周辺まちづくりの調整ではUR都市機構が事業主体に、実際の工事においては東京メトロが主体となった。
虎ノ門ヒルズビジネスタワーには、都心と臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)や、空港リムジンバスも発着可能なバスターミナルが設けられ、銀座線虎ノ門駅との接続とともに、交通結節点としての役割が期待されている。
しかし現在の虎ノ門ヒルズ駅は、地下1階に2面2線の相対式ホームが設置されるだけで、改札を入っても反対側のホームに行くことができず、正直、虎ノ門ヒルズ各施設へのアクセスが便利、とは言いがたい。降りるホームによっては、地上に一旦出て歩かなければならないという問題もある。
それが23年には、地下2階に改札が移設される。そこへコンコースもでき、地下1階のホームへと上がる形になるという。その頃には、虎ノ門ヒルズには現在の森タワーやビジネスタワーのほか、ステーションタワーも登場し、少なくとも駅広場とも直結。駅と街が一体化し、地上と地下をスムーズに行き来できるようになる。
つまり虎ノ門ヒルズ駅は、23年以降に真価を発揮する。街と一体化した駅として、スムーズな移動ができるように動線が整えられ、働く人、暮らす人それぞれにかけがえのない駅となるのだ。
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