2015年7月27日以前の記事
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既存の銀行を破壊する? 最近話題のDeFiとは(3/4 ページ)

この数カ月、暗号資産業界で話題なのがDeFiだ。DeFiは「ディーファイ」と読み、Decentralized Finance、分散型金融の略。銀行など、従来の金融分野のサービスを、ブロックチェーンとその上で動くプログラムで実現するものとされている。

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DeFiのメリット

 こうした各種DeFiはものすごい数が誕生しており、爆発的発展のさなかにある。DeFiにはどんなメリットがあるのだろうか。


DeFiのカオスマップ。DeFiのプロダクトは爆発的に発展している(ALIS資料より)

 1つは誰でも参加できることだ。フェイスブックのLibraがその目的として金融包摂を掲げたように、海外各国では誰もが簡単に銀行口座を持てるわけではない。一方でDeFiの各サービスは、基本的にイーサリアムのウォレットさえあれば利用できる。そしてウォレットは誰の確認や審査も必要なく、スマホ1つあれば開設できる。

 2つ目は検閲耐性があることだ。銀行の送金や決済では、銀行が怪しいと判断したら取引をストップできるが、DeFiの場合はそうした検閲を行うことができない。「自分の資産を自分で管理できる。権威や機関を信じる必要がない。日本人にとってはメリットなのか? という人もいるが、海外では重要視されている」(安昌浩CEO)

 3つ目はファイナリティと高い流動性だ。銀行の送金などではミスしたら取引を無効にできるが、DeFiではいったん確定したら戻せない。また取引がしやすいように流動性が担保されている。

 4つ目が複雑な機能をプログラムで実行していることだ。既存の銀行では取引に人間が関わっているものも多いが、DeFiではすべてプログラムで実行される。そのためコストが安く、スピードも早い。「コストが減少することで、高金利の提供などユーザーへ還元できる。本来7%くらいの利益が上がるものも、金融機関が2%取って、利用者には5%で提供していた。この2%を還元できる」(安昌浩CEO)

 これまで手数料に阻まれて実現できなかった小口の取引も可能になる。さらに、金利が数秒ごとに付与されたり、利子だけを指定されたところに寄付できたりといった、新たなユーザー体験を生み出せるのもメリットだ。

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