ライザップに聞く、テレワークしている従業員の健康にコミットする方法:「コロナ太り」も話題(1/3 ページ)
テレワークが普及する一方で、従業員の「健康」をどう管理するかも課題となっている。テレワークと健康に関する調査を実施するとともに、オンラインで受講できるセミナーを提供しているライザップに話を聞いた。
RIZAP(ライザップ)は新型コロナウイルスの影響による緊急事態宣言発令中の4月14〜26日にテレワークに関するアンケート「RIZAPウェルネスプログラム調査」を行った。結果を見ると、回答した企業のうち85%がテレワークを導入しており、その6割以上が従業員の健康に不安を抱えていることが分かった。健康が不安な理由のトップは運動不足、2番目はコミュニケーションストレスという結果だった。
ライザップは有名なテレビCMのおかげで、「パーソナルジムでダイエット」というイメージが強いが、健康やボディーメークに関する事業も手掛け、企業向けのサービスも提供している。今回は、法人事業部の部長である杉原悠治氏、法人事業部インサイドセールスユニットユニット長の河田まゆみ氏、法人事業部法人プログラムユニットトレーナーの近田眞奈氏に、テレワーク下で従業員の健康やメンタルが損なわれるのを防ぐためにどうしたらいいのかを伺った。
RIZAPウェルネスプログラム調査は、回答した企業の半数以上が東京都内の企業で、業種で多かったのは製造業や卸売業・小売業など。従業員数は1000人以上が最も多く、比較的大きな企業が中心となった。緊急事態宣言の中、テレワークをした企業は85%で、完全にテレワークで業務を遂行していたのは16%。多くの企業は日替わりや交代制でテレワークをしていたようだ。
「最近よく聞く企業課題は従業員の運動不足です。在宅ワークで、仕事とプライベートのオン/オフの切り替えがうまくできず、メンタルの不調が増加したという声も聞きます」と杉原氏は話す。通勤しなくなったことで、運動不足が問題になってきているようだ。緊急事態宣言が解除されてからは、久々に通勤する際に筋力低下で転倒するなどの通勤事故も増加しているという。「正月太り」ならぬ「コロナ太り」という言葉もよく聞くようになり、新たな課題として表面化している。
調査では、他にもユニークな質問を行っていた。曜日別のパフォーマンスに関する質問では、最も多かったのは「曜日により変化無し」という回答。次いで、パフォーマンスが良い曜日には月曜と金曜が同率で挙がった。悪い曜日では、月曜と答えた人が多かった。
関連記事
- 日本の経理、効率化のカギはBPO 「多すぎる勘定項目」「紙の請求書」を乗り越えるには
リモートワークが難しいとされる経理業務。経理業務に関するソリューションを提供しているファーストアカウンティングの森社長は、課題として「多すぎる勘定項目」と「紙の請求書」を挙げる。リモートワークやBPOを進めるにはどうすればいいのだろうか。 - オフィス出社は5人だけ! リモート主体で社員700人を支える総務業務のコツとは?
ほとんどの社員がフルリモートのキャスター。オフィス出社しているのは5人だけだというその他、700人の社員がフルリモート勤務の同社だが、総務業務などはどのようにこなしているのだろうか。リモートワークのコツと合わせて聞いた。 - コロナでも出社? 経理の完全リモートワークを阻む壁
コロナ禍によってリモートワークに移行した企業は数多い。緊急事態制限が解除された今も、企業の働き方は「全員出社」から「出社とリモートワーク併用」が増加している。しかし、仕事によってはなかなかリモートでの業務が難しい。代表的な職種の1つが経理だ。 - どうする?フリーアドレス 成功のための「5箇条」と、抵抗勢力の乗り越え方
コロナを機に普及した在宅勤務だが、緊急事態宣言が解除されてからオフィス出社へと戻す企業も相次ぐ。しかし、今後は在宅勤務だけではなくテレワークを実施していくことが、企業にとって生き残りの術であることは明らかだ。そこで、今回はテレワークの実施に必要不可欠ともいえる「フリーアドレス」のポイントを解説する。 - 「契約締結が遅れると、億単位の損失」 ヤフーが「100%電子サイン化」に踏み切る事情
ヤフーが取引先との契約手続きを21年3月末までに「100%電子化」することを宣言した。“はんこ文化”がまだまだ根強い日本で、どのように達成していく計画なのか。ヤフーのメンバーに尋ねた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.