なぜ、社長の指示は「突然」降ってくるのか 人事が知るべき経営者のホンネとは?:重要性増す経営陣との距離感(5/5 ページ)
人事と経営陣の距離感は重要だ。変化する事業環境に対応するため、時として、人事は経営陣の代弁者となったり、アドバイザーになったりする必要がある。では、どんなことを人事は心掛ければよいのか。
経営者の期待値を「1ミリ」上回る
どのような課題でも、経営者の「期待値」を、しっかりと把握するようにしましょう。その上で、もちろん期待値を大きく上回る効果があるアイデアがあればいいのですが、そのようなアイデアを出すのはとても難しいことです。
それよりも、経営者の期待値を正しく把握し、それを1ミリでも上回れるように考え実行することを心掛けてみましょう。これを繰り返していくことができれば、経営者からの信頼はより強固なものに変わっていくはずです。1つの突出したアイデアより、多くの期待値を上回るアイデアの積み重ねをしていくことが、長く経営者の信頼を勝ち取ることができる秘訣です。
コロナ禍で経営者とのコミュニケーションの時間は減っていますが、多くの人事施策を実行するためには、経営者とのコミュニケーションの質をあげていくことが重要です。さまざまな課題に迅速に対処するためにも、強固な信頼に基づくコミュニケーションを構築する必要があるでしょう。本記事が、その一助となれば幸いです。
著者プロフィール・高橋 実(たかはし みのる)
組織・人事クリエイティブディレクター/マイクロ人事部長
株式会社モザイクワーク 取締役
株式会社ティーブリッジェズカンパニー 代表取締役
法政大学 兼任講師ほか、複数企業の人事責任者として従事。
慶應義塾大学卒業後、株式会社ジェーシービーでインターネット黎明期の新規事業立ち上げに従事、その後NTT、トヨタのクレジットカード事業立ち上げに参画。その後人事に転身し、トヨタファイナンス株式会社、創業100年企業、株式会社HDE(現HENNGE株式会社)で人事部長を歴任したのち、「人事の複業」として複数企業の人事責任者としてハンズオンで企業の組織改革を手掛けている。
新卒、中途、アルバイト採用変革、外国人採用、人事制度改革、女性人材活用、組織改革プランの企画・実行、HR Tech導入、労務実務改革、組織健康戦略、戦略総務(BCP/リスクマネジメント/オフィスファシリティマネジメント)など、企業の中に入ってハンズオンで行っている。セミナー登壇・メディア出演多数。
「高橋実@マイクロ人事部長」としてnoteでも情報発信を行っている
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