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家族型ロボットへ出資した、日立GLSの目指す未来家電メーカー進化論(6/6 ページ)

日立グループで家電製品の開発販売を行う日立グローバルライフソリューションズ。同社は2020年12月に、家族型ロボットの製造販売を行うスタートアップ・GROOVE Xとの資本・業務提携し、また海外家電事業をトルコの家電大手アルチェリクとの合弁会社へ移管すると発表した。同社の目指す未来を取締役社長の谷口潤氏に聞いた。

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スタートアップとの協業で広がる日立GLSの価値

 今回の取材でも分かるように、日立GLSとGROOVE Xの提携は、具体的にお互いの目的が全て決まった状態での締結ではなかった。そんな中、スタートアップ企業との提携を決定した理由について「現状は、スタートアップ企業との連携が、日立GLSとスタートアップ企業の双方にシナジーを生むかを確認している段階」だと説明した。

 取材の最後に谷口社長は「スタートアップはとがった技術を持つが、一方でその技術を各種ハードウェア向けに開発・搭載する、製品をお客さまにデリバリーする、アフターサービスやメンテナンスを継続する、といった工程を苦手とすることも多い。量産化技術など我々が提供できる価値で、このようなスタートアップ企業の苦手な部分を補完できる。

 とはいえスタートアップ企業には、大きな企業にはないとがった技術とスピード感があり、これらは我が社にとって魅力的な要素となる。実は日立GLSは、GROOVE Xに先駆け、20年7月にサイフューズというバイオ3Dプリンティング技術をもつ会社との共同開発を開始している(リンク)。


日立GLSとサイフューズとの共同開発開始の発表(リンク

 サイフューズ、GROOVE Xとの提携を皮切りに、今後もさまざまなスタートアップ企業とつながりたい。我こそは!という技術を持ったスタートアップさんにはどんどん声を掛けていただきたいですね」と、今後も意欲的にスタートアップとのつながりを強化する姿勢を強くアピールした。

後編へ続く

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