スシロー、持ち帰り専門店「スシローTo Go」本格展開 年内に10店舗以上出店:実験店では大きな反響
あきんどスシローは、持ち帰り専門店の名称を「スシロー To Go」とし、全国に拡大する。拡大するテークアウト需要に対応。2月26日に「JR我孫子駅店」を出店する。2021年中に10店舗以上の出店を目指す。
スシローグローバルホールディングス傘下のあきんどスシローは2月22日、持ち帰り専門店の名称を「スシローTo Go」とし、全国に拡大すると発表した。拡大するテークアウト需要に対応。2月26日に「JR我孫子駅店」(千葉県我孫子市)を出店する。2021年中に10店舗以上の出店を目指す。
持ち帰り専門店は、20年9月に実験店舗として「スシローJR芦屋テイクアウト店」(兵庫県芦屋市)をオープン。想定を上回る反響があったことから、全国に店舗を拡大する。海外で持ち帰りを意味する「To Go」を付けた名称にすることで、手軽さを表現したほか、既存店舗と差別化する狙いがあるという。
「スシローTo Go」の1号店としてオープンする「JR我孫子駅店」は、近隣の既存店舗のキッチン設備を活用し、駅構内で販売のみを行う持ち帰り専門店として運営する。周辺の住宅街に住むファミリー層やビジネスパーソンなどの需要を見込む。
新店舗で販売するメニューは、実験店舗で人気だった「寿司盛り合わせ」(税込650円)のほか、持ち帰り専門店の限定商品として「海鮮ちらし」(同580円)、「鉄火巻・サラダ巻」(同330円)などをそろえる。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、回転ずしチェーンを含む飲食店では持ち帰りや宅配の需要が拡大している。同社もテークアウト事業を強化。全店舗で持ち帰りに対応し、インターネットでの注文も受け付けている。また、一部店舗では、店頭で待つことなく商品を受け取れる「自動土産ロッカー」の導入を進める。
今後は持ち帰り専門店も強化。出店を加速させ、既存店舗ではカバーできないエリアでの需要獲得を目指す。
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