2007年からオンライン商談を導入しているSansanが話す“極意”:アフターコロナ 仕事はこう変わる(2/4 ページ)
コロナ禍に突入する前から積極的にオンライン商談を導入してきた企業や、これらのオンライン商談を後押しするプロダクトを展開している企業の事例などから、まだまだ終わりそうにもないコロナ時代のビジネススタイルを考える。
「集中して聞いてくれない」課題解決のヒントは……
とはいえ、一般的にはオンライン商談の黎明期ないし過渡期ともいえるこのご時世、慣れないことも多い。同社がEightユーザーを対象に行った調査では、「オンライン商談はリアルな商談よりも営業力を発揮しづらい」といった声が多数寄せられたという。例えば「オンライン商談の最初のアイスブレークで、話題に困った経験がある」(77.6%)、「オンライン商談中、相手が自分の話を集中して聞いていないと感じたことがある」(62.8%)、「商談がオンラインだと気分が乗らない、と感じたことがある」(86.0%)などだ。
このような課題について同社は「相手がしゃべる状況をどれだけ作るか」が大事だと振り返る。相手にしゃべってもらうために意識することとして「徹底的に相手を調べる」「相手との共有物を多くする」「あえて長めの間をつくる」という点を意識したという。
例えばオンライン商談ならではのツールである「画面共有」を活用。相手企業のWebサイトを画面共有しながらヒアリングしたり、商談相手の過去のインタビュー記事を共有したりすることで話のきっかけを作るのも1つの手だとしている。
相手からの反応がなかったり、表情が分からなかったりする場合は「あえて長めの“間”をつくる」ことも効果的だ。オンラインでは対面に比べ商談の中身や画面共有の文字を読み取るのに時間がかかる。そこで話す間を長めに取ることで、相手のリアクションを意図的に引き出し、相手のペースや理解度に合わせたコミュニケーションをすることが大切だという。
商談時に早口になってしまう場合は、上司に入ってもらいフィードバックを受けたり、自分の商談を録音して聞き直したりすることも重要だ。
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