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ユニクロ一強のカジュアル市場に一石を投じたワークマン アパレル業界は「安さ」が全てなのか:磯部孝のアパレル最前線(3/4 ページ)
作業服専門店からカジュアル市場への参入を図り、ユニクロ一強の市場に一石を投じたワークマンは、強烈なインパクトを放った。しかし筆者は「安さは企業の親切であるかのように語られるべきではない」と懸念を示す
若い世代の女性を狙った店舗展開
#ワークマン女子は、一般客にまで品ぞろえを増やしたワークマンプラスからスピンアウトさせたお店である。トレンドに敏感な若い世代の女性にも来店してもらう為に、店内にフォトスポットを設けたりオリジナルキャラクターのぬいぐるみを置いたりして店内に工夫を凝らしている。
商品構成は女性向け4割、ユニセックス2割、メンズ4割で作業服は扱わないとのこと。現在のラインアップでは売り場が埋まらないのに、あえて冠に「#女子」と使うのはなぜだろう。ジェンダーレスやジェンダーフリー、トランスジェンダーを含め、現在の日本社会は性に対して寛容的な動きにある中で、少し違和感を覚えるネーミングだ。
#ワークマン女子と性に特化した冠ではなく、キャンプグッズウェアなど、最近、さらに品ぞろえをラインロビング(新しいカテゴリーや特定の品種を自店で取り扱い、他業態から売り上げとシェアを奪うこと)させているところから、例えば「#キャンプマン」とか他のネーミングにした方が自然だったのではないか。
もしもこの#ワークマン女子の発想が、ショッピングセンター内に展開するワークマンプラスの女性客の来店率の高さをヒントとしたのなら、考え直す必要があるのではないか。それは女性客が家族の商品を買いに来る代理購買率と、男性客の代理購買率の違いを考えれば分かることだ。
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