がん患者がオンラインで専門医に臨床試験の相談ができるシステムを開発 狙いは?
臨床試験支援事業などを手掛ける3Hクリニカルトライアルは、がん患者がオンライン上で専門医に臨床試験の相談ができるシステム「InsightGateway」を開発した。
臨床試験支援事業などを手掛ける3Hクリニカルトライアル(東京都豊島区)は、がん患者がオンライン上で専門医に臨床試験の相談ができるシステム「InsightGateway」を開発した。すでに国立がん研究センター東病院先端医療科で運用を開始している。専門医が事前にオンライン上で臨床試験の適格性を判断し、患者と試験のミスマッチを減らすのが狙い。また専門医から適切と思われる他の臨床試験などを紹介することができ、がん患者が臨床試験へ参加できる選択肢を広げられるようにした。
このシステムは、がん患者がシステム内のチャットなどを活用し、参加を希望する臨床試験について専門医に直接問い合わせることができる。2018年3月に臨床試験の情報公開が義務化され、20年8月には国民がより治験参加を検討しやすいよう公開する内容も多くなった。こうした取り組みにより、がん患者やその家族が臨床試験の情報に接する機会も増えている。
一方で、臨床試験への参加には厳密な適格基準が設けられ、がん患者が自身で見つけた臨床試験に参加できないことも多い。臨床試験を実施している医療施設に直接足を運んでも、診察の結果として当事者が参加できないケースも存在している。また、地方から来院するがん患者にとっては負担も大きい。
こうした課題に対し、3Hクリニカルトライアルは「InsightGateway」を開発。国立がん研究センター東病院先端医療科で実施している臨床試験について、がん患者がオンラインで直接相談することができるようにした。
コロナ禍の今、病院に行くことは感染リスクもあるため、電話やインターネットを利用したオンライン診療が少しずつ浸透している。がん患者など既往症がある人にオンラインで対応可能なシステムは、需要も高まることが予想されていて、新たな市場が生まれる可能性がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
特別定額給付金10万円の使い道調査 食費以外で消費が増えたのは?
マネーフォワードは、2020年に日本政府が支給した特別定額給付金10万円の家計消費に与える影響を研究した論文を発表した。
コロナ禍でお金が減った人の使い方1位は“食事” 「お金が増えた人の使い方」1位は?
全国の20代〜70代を対象に「コロナ禍で変わったお金と時間の使い方」について調査。結果は?
貯金額は「50万未満」が最多 資産を増やす行動の上位は?
15歳〜69歳の男女を対象にした「貯金」の実態と「資産形成」への意識、方法に関する調査。その結果、貯金をしている人は約7割、貯金額は「50万円未満」が最多になった。資産増加のアクションは?
年収に対する貯蓄の割合、10%以下は“浪費家”認定 貯蓄家の割合は?
松井証券は、子どもと親のいる20〜60代男女800人を対象に、「老後資金に関する調査」をインターネットで実施した。
上場企業の「想定時給」ランキング、3位三井物産、2位三菱商事 8000円超えで「ぶっちぎり1位」になったのは?
上場企業の「想定時給」ランキング……。3位三井物産、2位三菱商事に続き「ぶっちぎり1位」になったのは?
「年商1億円企業の社長」の給料はどれくらい?
「年商1億円企業」の社長はどのくらいの給料をもらっているのか?
「離婚したくなる亭主の仕事」を調査 年収とテレワークがポイント
20〜49歳の既婚者女性600人に「離婚したくなる亭主の仕事」について調査。結果、10人に1人は「夫の仕事が原因で離婚したい」と考えていることが明らかとなった。
目標を達成できなければ、お金を没収? 習慣化アプリ「SIZLY(シズリー)」発表
アプリ開発を手掛けるアイザックは習慣化アプリ「SIZLY」を発表した。シズリーは新しく習慣を身に付けるために参加者からお金を預かり行動を促すアプリ。多様なジャンルで50以上のチャレンジを用意している。
NEC「新卒年収1000万円」の衝撃 年功序列の廃止か、「3流国への没落」か
NEC、ソニー、NTTコミュニケーションズ、DeNA、富士通……。高い報酬を払ってでも新卒の優秀な技術者を採用したいという機運が高まってきた。年功序列に縛られた日本企業は果たして変われるのだろうか?
富士通「年収3500万円」の衝撃 ソニー、NECも戦々恐々の「グローバル採用競争」
「富士通3500万円」「NTTコム3000万円」「ソニー1100万円以上」「NEC新卒年収1000万円」――。優秀な人材を獲得するためにカネに糸目をつけず施策を展開する各社の危機感と焦燥。繰り広げられる採用“狂騒曲”の本質に迫った。
2020年の睡眠時間、世界的に増加 ただし“格差”広がる 日本は……?
世界各国500万人分のデータから、運動や睡眠、年末の体重変化を分析し、2019年と20年のデータを比較したレポートを発表した。結果は?
イオンモバイル、1GB単位で選べる新料金プラン開設 最大で1800円値下げ
イオンリテールによる格安スマホサービス「イオンモバイル」が、4月1日から料金プランを全面リニューアルする。ユーザーが最適なプランを選べるよう、10GBまでのデータ容量を1GB単位で選択できる料金プランを新設し、既存プランも最大で1800円(以下、税別)値下げするという。
ユーザーが乗り換えたいキャリア1位は? 携帯電話会社の新料金プラン発表を受けて
docomo・SoftBank・auの新料金プラン発表を受け、ユーザーがどの携帯キャリアへ乗り換えを検討したのか意識調査。結果は?
LinksMateで新料金プラン発表 SIMカード1枚あたり612円
LogicLinksは、MVNOサービス「LinksMate」で新プランの提供を開始する。
現状の料金プラン・キャリア、3割が「乗り換えたい」 各社発表の新プランに戸惑いも
「スマートフォン・携帯」に関するアンケートを実施した結果、30.4%が現在利用中の料金プラン・キャリアから「乗り換えたい」と回答した。
HIS Mobile、月額1980円で20GBと70分の無料通話つきプラン発表
HIS Mobileは、データ容量20GBと70分の無料音声通話を含んだ「格安弐拾(かくやすにじゅう)」プランの提供を開始する。
ソフトバンク、KDDIとの頂上決戦 NTTドコモの新プラン「アハモ」担当者に狙いを聞いた
NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク。携帯大手3社のスマートフォン利用料の値下げ案が出そろった。3月から新しい料金体系による販売競争が始まる。ドコモが2020年12月に若者をターゲットに打ち出した新料金プラン「ahamo(アハモ)」は、発表後1カ月で50万人以上が申し込むなど注目を集めている。「アハモ」のサービス設計者らにインタビューして狙いを探ってみた。
mineo、月間20GBで1750円の新プラン「マイピタ」発表 携帯各社の値下げ競争続く
格安スマホサービス「mineo(マイネオ)」を展開するオプテージは、同サービスの料金プランを2月1日から全面リニューアルし、新料金プラン「マイピタ」の提供を開始すると発表した。


