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コロナ禍なのに、コンビニの「高級おにぎり」が売れ続けた理由:変化する需要(3/4 ページ)
コロナ禍でコンビニ大手のおにぎり全体の売り上げは苦戦した。一方で、「高級おにぎり」カテゴリーは好調だ。その理由とは?
セブンは商品の「質」を追求
本格的な感染拡大から1年が経過した。コロナとの付き合い方に慣れてきた人も多い。今後、ワクチン接種をする人が増え、気温も上昇してくることから、消費マインドは徐々に上向いてくるとセブンは分析する。そこで、お客の支持を得るため、商品の「質」をさらに高める方針を掲げる。
その方針はおにぎりにも当てはまる。コロナ禍でも好調だったこだわりおむすびを強化するため、4月に「こだわり手巻おにぎり 辛子明太子」(199円)と「こだわり手巻おにぎり 黒毛和牛のしぐれ煮」(213円)を相次いで発売した。
新商品のおにぎりには、「摘み回数」を指定した有明産の海苔(のり)を使用している。のりは、育ってから数回に分けて摘んでいくが、最初に摘んだもののほうは食感が柔らかく、香りが良いのが特徴だという。そこで、摘んだ回数が若いものを指定して、使用している。
辛子明太子のおにぎりは、具材の製法にこだわっている。「手返し製法」を採用しているのも特徴だ。大きな容器にまとめて漬けるのではなく、比較的小ロットで漬ける。人の手で丁寧に裏返しながら漬かり具合を調整し、辛子明太子の皮が破れたりつぶれたりするのを防いでいる。
しぐれ煮のおにぎりには、専用工場でじっくり煮込んだ黒毛和牛を使用しているのが特徴だ。
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