2015年7月27日以前の記事
検索
連載

急成長のサンコーが、「オモシロ家電」を追求する意味とは家電メーカー進化論(6/6 ページ)

「サンコー」といえば、ユニークで一風変わった「おもしろ家電」で知られるメーカーだ。面白さと同時に、コスパの良さと便利さも備え、人気を博している。この「おもしろ家電」を開発できた秘密とは一体何なのか。サンコーの山光博康CEOに話を聞いた。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

今後も「面白くて、役に立つ」サンコーらしさを目指す

――サンコーは今後どのような方向を目指すのでしょうか?

 当初のサンコーは少ロットずつ販売することで、小さく作って大きく育てる戦略を採っていたと説明しました。ただ今は、ありがたいことに顧客の認知度も上がっていて、1製品の製造数が万とか数十万と大きく増えています。ロットが増えれば、製品を売り切るハードルも高くなるのですが、今のところはまだ規模が大きくなってもいけるという手ごたえはしっかりありますね。会社の規模はまだまだ大きくなると感じています。

 家電分野に関しては、「家電じゃない家電メーカー」を目指しています。例えば、当社では弁当箱サイズの炊飯器を販売していますが、個人的にこれは「炊飯器」というジャンルの製品ではないと思っているのです。

 量販店の炊飯器コーナーで炊飯器を購入する層は「内鍋がダイヤモンドコート」「圧力が可変式」と、いかに美味しいごはんが炊ける製品かを見ていると思うんです。ですが、当社の弁当箱炊飯器は「疲れても帰宅しても14分で炊ける」「炊いた炊飯器でそのまま食べられるから洗い物が少ない」とか、機能よりライフスタイルを重視した製品です。

 だから個人的にこれは「炊飯器」ではなく「主食を手軽に作る装置」という家電だと考えています。今後もこのような「生活に合わせた”体験”を包括して商品化した製品」を、どんどん増やすことを目指しています。

 家電以外の新しいジャンルへの進出は、まだ具体的に考えていませんが、今後の日本は高齢化が進んでいくので、高齢者用のエクササイズ機器など、高齢者が「面白くて、役に立つ」と感じる製品など面白そうですね。いずれにせよ、今後もサンコーらしい製品が提供できればと思っています。


家電については「生活に合わせた”体験”を包括して商品化した製品」を目指すとしながら、今後も便利で面白く、役に立つサンコーらしい製品を、今後も作り続けると語る山光氏
前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る