キユーピー、卵不使用の「卵商品」を開発 食感は?:6月30日に発売
キユーピーが国内で初となる「代替卵」を開発した。大豆を原料とし、スクランブルエッグのような見た目と食感を再現した商品になっている。2030年には世界中でたんぱく質が不足する「たんぱく質危機」に直面すると言われている。対策として植物肉が注目を集めているが、代替卵もたんぱく質危機の救世主になるかもしれない。
キユーピーが卵不使用の「卵商品」を開発した。大豆を原料としたスクランブルエッグのような見た目と食感を再現した商品を6月30日に国内で販売する予定だ。国内食品メーカーで代替卵の商品を売り出すのは同社が初めてとなる。消費者の健康や環境に配慮した食生活ニーズに対応していく。
新商品「HOBOTAMA(ほぼたま)」は業務用としてホテルや飲食店向けに販売する。価格は通常の業務用スクランブルエッグの約3倍を想定している。一般消費者向けの商品展開は、今後検討していくとした。
植物性由来の食べ物を好む健康志向や家畜の飼育による環境への負荷を懸念する人、卵アレルギーを持つ消費者への販売を見込んでいる。
2030年には世界のたんぱく質需要に供給が追い付かなくなる「たんぱく質危機」が起こると予想されている。現在、対策として注目を浴びているのが植物肉だ。矢野経済研究所によると、20年の世界市場規模はメーカー出荷金額ベースで2572億6300万円。30年には7倍以上となる約1兆723億円にまで拡大するとの試算が出ている。
植物肉「普及元年」と言われた20年には、日本でもドトールコーヒーが大豆ミートを使ったサンドイッチを発売したり、セブン-イレブン・ジャパンが大豆ミートを使用した商品を複数展開したりと多くの企業が植物肉の販売に乗り出した。
肉だけでなく乳製品や魚介類など動物性たんぱく質由来の代替品開発が日々進んでいる。代替卵も今後世界のたんぱく質危機を救う存在になるかもしれない。
関連記事
- キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。 - 「給与に不満」84%、希望のアップ額はいくら?
正社員の8割が月々の給与に不満。77%が3万以上の増額求む - 「外食に人を誘いにくい」 コロナ禍で“一人外食”が増加
ホットペッパー外食総研が一人外食の実態調査を発表した。コロナ禍で一人外食が増加傾向にあるという。 - 価格で差別化 京都のホテルが30泊6万円の長期滞在プランを発表
30泊6万円のホテルが京都二条城の付近にオープン - 味の素、マヨネーズを約1〜10%値上げ 「現状価格の継続は大変難しい」
味の素は4月28日、家庭用・業務用のマヨネーズなどの価格を約1〜10%値上げすると発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.