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三菱電機、新たに不正発覚 業績予想の修正は予定せず:「偽装専用プログラム」報道も
三菱電機の不正検査の問題で、同社は6月30日、新たな不正が発見されたと発表した。社内調査で同月28日に判明した。
三菱電機の不正検査の問題で、同社は6月30日、新たな不正が見つかったと発表した。過去に出荷した鉄道車両用空気圧縮機ユニットの一部において、購入仕様書の記載とは異なる検査の実施や、検査の不実施があった。社内調査で同月28日に判明した。
同社は、これまでに出荷した当該製品の製品そのものの安全・機能・性能には問題がないことを確認しており、発覚した不正に起因する事故は確認されていないと説明している。不正の発覚後、直ちに当該製品の出荷を停止し、適正に検査が完了していることを確認した製品のみを出荷しているという。現在、顧客である鉄道事業者などに状況を報告している。
今後は、外部の弁護士などを含む調査委員会を組成し、同社グループ内で同様の不正が起きていないか点検する予定。現時点で、一連の不正による当期の連結業績予想の修正は予定していない。
不正検査を巡っては、同社の長崎製作所(長崎県西彼杵郡時津町)が製造する鉄道車両用空調装置の一部の検査における不正が、社内調査で同月14日に判明。29日に報道各社が報じていた。一部の報道では、検査結果を偽装するために専用プログラムが使われていたと伝えられている。
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