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“鉄道観光ビジネス”再起動、失われた2年間をどう取り戻すのか杉山淳一の「週刊鉄道経済」(3/10 ページ)

沖縄県を除く緊急事態宣言解除、新型コロナウイルスワクチン接種の進ちょくを見越して、鉄道旅行ビジネスが活気づいてきた。冷え切った観光需要を「元通り」にするには、「元通り」の商品展開では足りない。そこで「工場夜景ツアー」「観光急行列車」「おみやげ品割引」など、注目の事例を紹介しつつ、今後の新施策に期待したい。

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昭和40年代の旅が復活、えちごトキめき鉄道「観光急行列車」

 えちごトキめき鉄道は、新潟県上越市の直江津駅を拠点とする。北陸新幹線の長野〜金沢間延伸時に発足した第三セクターだ。

 直江津から日本海沿いに西へ向かい市振駅までが旧北陸本線の「日本海ひすいライン」、直江津から南へ向かい妙高高原駅までが旧信越本線の「妙高はねうまライン」だ。2つの路線を直通する観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」でも知られている。

 同社は7月4日から土休日に「観光急行」を運行する。JR西日本から国鉄時代に製造された413系、455系の電車を譲り受け、塗装も国鉄時代の交直流電車の急行色を再現した。

 運行区間は日本海ひすいラインの直江津〜市振間を1往復、直江津〜糸魚川間を1往復。乗車するためには乗車券のほかに500円の急行料金が必要だ。

 「えちごトキめきリゾート雪月花」は食事込みで約2万円。これに対して「観光急行」は手頃、というより安すぎる。これはいくつか理由がある。


えちごトキめき鉄道の「観光急行」用電車。手前の1両が「455系」という急行形電車。奥の2両は「413系」という近郊形電車

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