身長155センチ以下! 小柄女性向けのブランドが、「月商1億円」になった秘密:週末に「へえ」な話(2/4 ページ)
小柄女性向けのブランド「COHINA」をご存じだろうか。2018年に創業し、その後、順調に売り上げを伸ばしているのだ。その要因として、何があるのか。毎日続けていることがあって……。
小柄女性ブランドを“大きく”することに
大学を卒業した田中さんは、グーグルに就職。「働きたいランキング」で上位にランクインする会社で働きながら、“副業”としてCOHINAの運営に携わる。しかし、1年ほどで退職。小柄女性ブランドを“大きく”することにチカラを入れ、創業1年半で、月商5000万円を突破。さらに売り上げは伸びていき、現在は同1億円ほどの規模に成長しているのだ。
なぜ売り上げを伸ばして、支持されるようになったのか。筆者は「インスタライブ」(Instagramのフォロワーに対して、リアルタイムで動画を配信)をやっていることが大きいと思っている。このようなことを言っても、「そんなのどこでもやっているでしょ。その『分析』はハズれているね」と指摘したくなるかもしれないが、COHINAが他社と違うことは「継続」していることである。
創業して間もないころ。手元にまだ商品がないときに、インスタライブを始めた。使われる生地や縫製の仕方などを考えながら、型紙を作る「パターン」の映像を流した。当時、視聴者は何人くらいいたのか聞いたところ、「1人」のこともあったそうだ。アパレル未経験の2人がブランドを立ち上げて、映像を流すものの、それを見ていたのは1人だけ。
筆者がその立場であれば「この先、やっていけるかな(汗)」と不安で不安でめげそうになるが、当時の田中さんはどのように感じていたのだろうか。「心は何度も折れかけました。ただ、配信していると、お客さまの“熱量”が伝わってきまして、いまも続けているんですよね」
7月2日現在、700日以上連続で放送している。放送時間は、平日午後6時30分から、土日曜日は午後5時から、それぞれ1時間ほど映像を流している。「ライバー」と呼ばれる小柄女性が、商品のことなどを紹介しているのだ。
COHINAはリアル店舗を持っていない。この5月に試着専用店舗をオープン(4カ月限定)したが、基本D2Cのビジネスモデルなので、お客との接点は「ネット上」だけである。ということもあって、お客に「年中無休でやっていますよ」「ブランドは元気にやっていますよ」といったことを伝えなければいけない。その武器として、インスタライブを活用しているわけだ。
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